跡取りさんの苦悩は尽きません。

ある方からメールをいただき、以下、お返ししました。
お読みいただいた皆さなの参考になれば幸いです。
 
 
いただいたメールから
(前略)
いつも自分は特別な才能がなくて、頭がもっと良かったら良かったのに…と悲しむ場面が多いですが、
(後略)
 
 
お送りしたメールから
(前略)
【経営者の「運命的な資質」という視点についての考察】
多分、能力には、分野が2つあって、努力で埋められるものと努力で埋められないものがあるのだと思います。
私の私見です、あくまでも。経営者で成功するような人は、「生まれた時から経営者」で、努力ではないと思います。」神様から祝福されているような。
創業者で経営者として成功した人の多くは、「私は運がいい。」と、必ず、言われます。また、「経営者は選ばれた人がなる。」と言います。
また、「誰でも、努力すれば専務にはなれる。しかし、社長にはなれない。社長は始めから選ばれている。」と。
 
私は、多くの二代目さん三代目さんとお会いします。その時、必ず、「あなたの肩に経営の神様が乗っているといいね。それは、誰にも分からないから。」と。
経営者の神様が乗っていると、「経営の神様は、体を動かして行動することが大好き。いつも、その人の肩に座って、「面白いことはないかな〜」と足をブラブラさせている。」。
経営者には、他の人にはない、そんなエネルギーが満ち溢れているものです。
 
 
【経営者の「タイプ」という視点についての考察】
「自分に才能がもっとあれば、、」と考えるのであれば、経営者の才能の分野には2つあると思います。
一つ目は、自分が組織の先頭に立って、全てを計画し、全てを決めて、実行の先頭に立つ。
二つ目は、優秀な人を探して、優秀な人を使う。職員とは競うものではなく、働いてもらうことを考える。
もちろん、両方できれば、さらにいいですけど。
医療と福祉は、圧倒的に一つ目の「タイプ」が成功しています。
 
 
【経営者の「使命感と責任感」いう視点についての考察】
経営者が、なぜ、あんなに強く、且つ、人生の全てを捧げて頑張れると思いますか? それは、使命感と責任感があるからです。
性格はいろいろな経営者がいるわけですが、みんなが異常に頑張れるのは、「使命感と責任感」があるからだと私は思っています。
「使命感」って、どういうものかという、① 自分がやりたいこと。② 自分がやらなければならないこと。
これがシンクロしたときに、「使命感」となる。私はそう考えています。「責任感」も同じです。
もし、自分がやりたいこととやらなければならないことがシンクロするのであれば、経営者として、腹は座るはずです。
もし、自分がやりたいこととならなければならないことが重ならないのであれば、不幸の始まりかもしれません。その時は、人生を考える時かも。
 
 
【経営者としての「あなたについて」の考察】
一つ目は、「本当に才能があるかないか試していないのに、そう考えるのは早くはありませんか?」
二つ目は、「そし、能力が至らないと考えるのであれば、優秀な人に働いて貰えばいいわけです、人を使う人になってはどうですか?」
但し、組織の大きなから考えれば、一つ目で、才能があることを示さないと周りは納得しないことでしょうね。
 
 
【経営者としての「残された時間についてどう考えるか」の考察】
多くのお金が法人に残っているからと言って、10年20年、法人が安泰だと考えるのは、間違っていると理解しなければなりません。
経営は坂道のようにゆっくり下っていくことはありません。下り坂のあるところから、突然、崖が現れます。
なぜかというと、「沈む船」と判断した者から、船を見捨てて、自分の安全と将来が見える新しい船に乗り換えるからです。その時は、一気に船から船員がいなくなります。
なんで、施設の稼働が一気に落ちて、大赤字になります。また、赤字が3年続けば、金融機関が黙っていません。また、資金が枯渇するとわかれば行政が法人合併を指示する。
なんで、ゆっくりお金を減らして行けばいいという考えは捨てることです。
 
 
なんか、書いているうちに、長くなりました。
また、お会いしましょう。
この出会いが、有意義なものになるといいですね。
 
 
この方が、経営の神様から祝福される存在になるように、微力ではありますが、お手伝いできれば思います。