「そう、父親の笑顔です」からの「経営者の目の奥」の話。そして、何があったって、命が取られるわけでもなく、出口はどこかにあるものです。です。

今日、いつもは強い経営者が、今日は経営者の笑顔ではなく父親の笑顔という話を載せましたので、経営者つながりで、経営者はツライっていう話です。そして、出口はあるものだ、と言う話です。

 

ある仕事で、「今日は、ご招待いただいた食事会は結構ですので、経営者の方に一人で、私が泊まっているホテルのラウンジに来ていただきたいとお伝えください。」と。

経営者の方がおいでになりました。もはや、顔は緊張されていました。私は、言葉を選びながら、ホテルまで来ていただいた理由を説明し始めました。「経営を変えていただくとおっしゃっていたのですが、未だに、変わっていません。なぜでしょうか?」。

そして、「OOOOの件ですが、どうするか、結論を出していただけないでしょうか。」という問いに、「後で、話をします。」と言われたので、間髪入れず、経営者の方の目の奥をじっと見て言いました「今、言ってください。」と。「いや、後で言います。」「ダメです。今、言ってください。」と。

経営者の方は、かなり、不快な顔をされ、「OOOにします。」とお答えいただきました。

 

 

実は、「OOOにします。OOOにはしません。」どちらでも良かったんです。

読んでいる皆さんは、では、なぜ、「ダメです。今、言ってください。」と詰めたのか、分かりますか?

 

 

理由は、私、経営者の方が「心を病んでいらっしゃるか確かめたかったんです。」。私は、この仕事をしていて、一番、「これはダメだ。」と思う瞬間は、経営者が決断しなくなった時です。何も決めなくなったときなんです。だから、もし、お話ししている経営者の方が、心を病んでしまっていたら、法人の改革が進まないばかりか将来を失いかねないと考え、どうしても確認したかったんです。なんで、目の奥をじっと見て、「ダメです。今、言ってください。」と言ったんです。

人は、心を病むと考えることができなくなり、決められなくなります。それは、不安のためです。不安に押し潰されそうになり、考えることを止めます。そして、決めなくなり、決断しなくなります。

あの日、もし、経営者の方が病んでいたたら、別の話をしなければなりませんでしたので、その時は、徹夜を覚悟してました。法人の将来と経営者の方の将来について、いろいろお話をしなければなりませんし、経営者の方が堰(せき)を切った様に目の前で崩れるはずなんで。

幸い、お話を2時間半ほどして、私の心配は、杞憂(きゆう)に終わりました。

経営者の方にはお詫びをし、理由ををご説明しました。経営者の方も「そうか、だから、あんなに詰めたのか。」と笑顔でお話ししていただきました。こちらの法人さんには、何がなんでも、成功して欲しいのです。なんで、私も真剣です。(すみません、いつも真剣ですので、お間違えのないように。)

 

 

経営がどんなに厳しくなったって、経営者が「まだまだ!」「勝負は下駄を履くまでわからない!」「こんなのは、経営していればある事さ。」と言って、決断をするエネルギーがあれば、何とかなるものです。困るのは、経営者が心の病になって、考えることを放棄し、全てが停止することです。

もし、皆さんの経営者の方が、決断しなくなったら言ってください。直ぐに駆けつけますんで。今日も、「ホント、困っているんです。次から次へと言うことは変わるし、『あれはどうした?』って、直ぐ言うんで。」と言われたんで「経営者はそんなものです。それでいいんですと。」って言いました。経営者は普通の人の10倍は次から次へと考えが浮かび、どんどん動くのが正常です。朝と夜は違う人間になっているはずです、そんなもんです。

皆さんの経営者どうでしょう?「もし、そうなら、それっ、正常値の範囲ですよ。」

 

何があったって、命が取られるわけでもなく、出口はどこかにあるものです。世の中なんて、何が逆転のきっかけになるか分かりません。一番いけないのは、幕末の志士たちの中に居た、すぐに命を自ら絶ってしまうようなことなのだと思います。

私、相談されると女性の方にも、言うのです、「何が、一途だ。二股三股でいいんだよ!」って。お客様の職員の中には、私のことを経営のコンサルタントではなく、人生の、しかも、男女間のコンサルタントと間違っている方がいまして、、。で、よせばいいのに、「それで?」って言うんです。心の中で、もう一人の自分が「おいおいっ」って言うんですが、、、

話がおかしな方向に行きそうなんで、今日は、ここでやめておきます。

 

杞憂:取り越し苦労。