本間の仕事もいつも上手くゆくわけではありません。一に我慢、二に我慢、三四がなくて五に「ふざけんなこら!」となります。

コンサルタントで成功する秘訣を教えてほしいと言われることがあります。その時には、「コンサルタントで飯を食おうと思うのであれば、伝える力を磨くことが大事だと思います。もっと稼ごうと思うのであれば、人の心を変えることができるかどうかです。人は物の見方と考え方で決まりますので。」「収支改善は?と言われるので、利益と書いて我慢と読むこと。そして、現状を穴があくほど正面からみて、最小マネジメント単位のセグメントごとに小分けして収支を出すこと。隠れ赤字を見つけて退治すること。」「そのためには、現場に教育環境を与えることが最も大事です。」とお話ししています。

 

しかし、毎回成功するわけではありません。

一番難しいのは法人の風土と文化と向き合いながら働く人の意識を変えることです。もちろん、経営者はもっと大事ですが。私は、現場の責任者には以下のようにハッキリお話しはしますが、強く強いることはしません。

経営者には、厳しくもろに心に刺さるような言葉を使います。(もちろん、分かっていて、その範囲で行いますが。)すべては経営者で決まります。組織ってどんなものなのかが理解できていない経営者は被害者を沢山生んでしまいます。そうならないために、経営者の方にはハッキリお話しをするようにしています。

 

 

OO様

お世話になります。

本日の内容をご報告いたしますので、ご査証ください。よろしくお願いします。
お読みいただきますとOOOOさんに根本的な問題があることがわかります。このメールはOOOさんはじめ関係者が読むことになります。けっして、このメールから個人が不利益を被らないことを強く望みますし、徹底をお願いします。

本間
【今日のミーティングの内容】
本間:管理会計の書類ができてこない。または、提出されているが、まったく作成したというレベルにほど遠い。自分流の書き方で何が書いているか分からない。3人に「ここはどうして徹底ができないのか?」とお話し、各事業所が提出してきた管理会計の様式1を見ていただきました。あまりに悲惨な状況はご理解いただいたようです。
本間:「今回はお金はいただいていない、交通費も含めて。次回、経営者の方にご報告するまでが仕事なので、その後のことは、もう考えていない。次回の報告でOOOOOさんの仕事は手仕舞いになるかもしれない。本間の力が至らないということなんで。」とご説明しています。
本間:なんで作成をしてほしいとしているかは、この様式1は理事長と各現場の責任者が向き合って話し合うための大事な書類であり、理事長に向けて作成するようにとお話ししたにもかかわらず、この内容ではお話しにならない。なぜ、できないのか、しないのか、なんでケツがしまらない、中途半端で終わるのか、理解できない。」「私はOOOOOさんから作業員で雇われているのではない。作業料金をもらうのであれば、契約の4倍のフィをもらう。」「ここの法人の問題は利益が上がらないことと人事制度だ。この表をみてわかるように、本部の仕事を見直しただけでOOOO万円も年間支出が抑えられる試算がでているでしょう。居宅に関しては、年間O億円の仕事をグループに紹介するように組まれている。各事業所とも初めて現場が本当に収支に向き合ったのですぐにはできないことは分かるが、あまりに他人事である。」
本間:「もちろん書いてしまうと数字が独り歩きして、なぜできないのかと詰められるのは分かる。しかし、数字も把握せず、ただ日々忙しく仕事して、利益が上がりませんでは、経営とは呼べないばかりか、法人の将来を危うくする。特に、病院は本当に倒産するので。社会福祉法人は倒産しないけど、病院経営は甘くない。」
本間:「なんで、ここは、こうも徹底できないの?」という問いに、3人:「それは法人の風土と言われてしまえばそれまでだけれど、理由としては、毎年、何人も何人もコンサルタントが来るので、またか、という思いでどれを頑張ればいいのか分からない。この資料が本当に使われるのかも懐疑的にならざるを得ない。例えば、本間さんの資料を作ったとしても、別の資料づくりが突然入ってきたりする。内容な同じような。本間さんの資料にもOOOO事業のことがあり、突然6回コースでOO先生の研修が入る。どちらも必要なのだが、どっちが必要なのか分からなくなる。だから、本音でいれば、管理会計のこの資料も、みんな35%程度の力しかかけていないと思う。やる気がないのではないと思うがどうせ今回もこのまま消えてしまうので適当にやっておけばと考えている人間もいると思う。」
3人:とにかく、次々といろいろな研修や委員会があり、現状の自分の仕事がまわらないのが現状。そんな状態で、「これをやりなさい。」と言われても、その資料がこの先に使われるかも分からないに力を全力では注げない。委員会や会議も何が目的なのか、本当に必要なのかも理解できないことが多いし、兼務が多すぎて整理がつかない。」
本間:「そういうととだよね。ここの法人は、みな研修ずれしているものね。研修のときには聴いてはいるが、結局身に付かないね。本当にもったいないね。」「でもね、ここは、たぶんO億円くらいの収支改善ができるけどね。逆にしないと将来の経営はかなり厳しいと思うよ。」「どうするかはみなさんが決めてほしい。やってもいいし、やらなくても怒りはしない。自分たちのことなんで自分たちで決めてほしい。みなさんがいらないと思えば来ないだけなので、というか、今回もお金はもらってないし、経営者報告会はするがそれももらうつもりはない。ここでこのプロジェクトは終わかもしれないしね。」
3人:「管理会計をしなければいけないことはわかっているので、みんなでなんとかしたいと思います。」「いろいろなことを見直さなければならない法人なので。」「よろしくお願いします。」
本間:「どちらにしても、次回の経営者説明会では、収支、人事、マネジメントの話しを経営者の方にはハッキリお伝えるするつもりです。」「頑張ってください。」