これはドラマです。番組名「ザ・内部統制 外伝」です。

会社は内部統制のコンサルティングを40以上行っている。クライアントは北海道から沖縄県まであり、コンサルタント、会計士、税理士、WEBデザイナー、ITの専門家、アナリストが毎日忙しく働いていた。

コンサルタントのAは、ある法人の内部統制コンサルに行ったとき、思いもかけない相談を受けた。

「うちの法人は人に言えない問題があるんです。」そう話した職員のZ氏は、目を伏せながら精一杯絞り出すように話しはじめた。

Aは、まだ起ききっていない頭をまわしながら、相手に目を向け頭を少し傾けて「ん?」と小さな声を出した。

Z氏は、意を決したかのように顔をあげ、少し早口になり「会計士監査が入ればわかることですが、購買で正常ではないものがあるんです。」

Aは、何かを覚悟したかのように冷静になって言った。「理事長個人かご家族が法人のお金で何か買われましたか?」

Z氏は、「、、、OOOOOというところからOOOOOを買ったんです、、、それを使ってOOOOしています。その金額が結構な額になってまして、、、、」

Aは、Z氏の話が終わるやいなや、低い声で何かを確かめるようにゆっくり言った。「この話を知っている人は誰ですか?」

Z氏は間髪いれず、はっきり答えた。「幸いにして知っている人間は関係者だけです。」

我に戻ったAは、Z氏の話は想像と全く違っていたのか、緊張から顔を強張らせ「はあ、、、。ん〜、それって宗教ですよね? で、あまり筋のよくない、、、」。

Z氏は「はい。なので、私が理事長に言うからと本部職員と施設長に言いました。今のままでは職員から理事を出すと言ってもなる人間もいないとみんなから言われています。」

Aはすべてを理解して、Z氏の話を遮るように、静かではあるが言葉に力をいれて話した。「いえ、私が言いましょう。ここにお伺いするのは今日が最後になってしまうかもしれませんが、これが私たちの仕事ですから。もし、理事長に机を叩かれて『帰れ!』って言われたら、さっさと帰りますから。」「理事長には、ここの事業は補助金事業です。それと、使途の制限がありますよ。また、事情が分かったら監査法人は監査しないと言いますよ。」「理事長には、必ず、ご理解いただきます。すべてをきれいにしていただきましょう。」

Z氏は安堵の表情になり、「よろしくお願いします。」と頭をさげた。

つづく。

このドラマの続きは書きませんので、お読みになられた方がご自由に綴ってください。