管理職の願い

先月、「人事考課制度導入支援」をしている社会福祉法人に「職員インタビューに関する報告書」を提出しました。報告書は各施設の管理職に開示され、今月の管理職会議で協議したとのメールが昨日送信されてきました。

「管理職として感じていること」をテーマに各管理職のコメントが添付されておりまして、管理職の悲鳴とも受け取れるネガティブなコメントと、「でも何とか改善したい」とのポジティブな意見が交差した内容でした。

「理想とする管理職像はあるが、日々のワークが忙しく、部下の指導ができない」「管理職としての教育を受けてこなかった」「何から取り掛かれば良いのかわからない」とネガティブなもの。

「一人一人の職員と話をして、信頼関係を築きたい」「人材育成を通して、風通しの良い職場を築きたい」「あらゆることから部下を守っていきたい」とポジティブなコメントも、すべての管理職からありました。

法人(理事長)に「何とかして欲しい」と本気で願っています。管理職のコメントを拝読して、私はその様に感じ取りました。

他の法人にも言えることですが、『ガバナンスの概念がない』『マネジメント不在』『仕事の定義が不明確』と職員にとって「働きやすい職場」とは言えない環境が放置されております。

収支改善をするのも「人」、新規事業を立ち上げるのも「人」、次世代の幹部職員を育成をするのも「人」です。法人に希望を抱いて入ってきた職員を、大切に育てる環境がなければ「人」は集まりません。離職率の高い施設には、親の支援を託しません、ケアマネもご依頼者を紹介をしません、医療機関も逆紹介しません。地方では既に受益者(後期高齢者)は減少しております。そしてドミナントの医療機関は、本気で介護サービス事業に参入しております。最大のライバルです。キュアとケアを融合してます。施設から緊急搬送された利用者は帰ってきません。

幸い、ご支援をしているこの法人(理事長)は、本気でゼロベース思考で「改革」を考えてます。幹部職員のコメントの中には、私に期待をする内容も複数ございました。現在、「業務の棚卸」を実施しているところですが、来期の人事考課制度導入に向けて「管理職の願い」に耳を傾け、働きやすい職場環境を構築していきたいと思います。