時代が変わり、戦い方が変わったのにもかかわらず、昔の成功体験を引きづり、多くの優秀な部下を鉄砲と馬防柵の前に失いました。武士とは儚いもので、そんな無能な経営者ためにしんがりを務め、勝頼を逃がすために奮戦しながら次々と倒れてゆきます。この経営者は、部下からの信を失い多くの家来が家を去り、結果として、武田家を滅亡させてしまいました。
昨日と同じ今日はなく、今日と同じ明日はありません。特に、今日(こんにち)のような時代の変わり目は潮目そのものが変わるので、そんな経営者には容赦がありません。
そして、それ(時代の潮目)が見える人と見えない人がいます。経営者は誰の声を聞くかですね。例えば、島津斉彬、松平春嶽、鍋島閑叟、吉田松陰、高杉晋作、橋本佐内、吉田東湖、などの多くの賢明な人々には見えていた。しかし、ぬるま湯につかり、小さなコミュニティーの中で暮らしていた幕府の人々には見えなかった。もちろん、勝海舟などの幕臣にもいました。
経営者は誰の声を聞くかです、本気になって。