物の見方と考え方でこうも違う結果になるのだと教えられました。世の中には学ぶ材料が沢山あります。

今日は関東大会の決勝です。ちょうど仕事がお休みなので見に行きました。この学校は昨年の全国チャンピオンで一昨年は準優勝です。今年も全国ベスト4以上を狙っているようです。

やはり、物の見方と考え方+実行することがいかに大事かを知りました。子供達に教えられました。関係者の話しを聞くと、大変勉強になりました。

⑴ この学校では、3年が引退し、2年生で新チームを作るとき、目標を全国大会の決勝日と定め、会場の写真を配り、優勝している場面をイメージさせ、それからミーティングが始まります。そして、そのために一切の妥協をしない。規律。チームワーク。生活態度の徹底。礼儀。しつけ。家族・周囲への感謝。を徹底的に教育します。

⑵ 今年の戦術を確認。強烈なディフェンスの徹底は毎年のこと。「たとえ30点しかとれなくてもディフエンスで20点に抑えれば負けない。」

⑶ 専門職の関与による体づくり。トーレーナーがいます。3年生の夏に向けて体作りをするのです。

⑷ そして、日本一の練習。練習は体を使う練習と頭を使う練習と心を鍛える練習があるそうです。しかし、時間は短く集中して行う。けっして長時間練習はしない。

私が勘違いしていたのは、ここの中学の監督さんは専門職かと思っていました。しかし、普通の中学の教師でバスケ経験なし、指導歴なしの若い先生だということでした。てっきり、元優秀な選手で優秀な監督さんの下でコーチをしていんだと思っていました。この若い教師は、自分がバスケの素人だということを自覚し、強いチームにするためには日本一になるためには、どんな条件と要件が必要なのかを考えて、信念をもって妥協せずに実行したことでした。

名選手ではないバスケの素人であることを逆手に取った戦略だと理解しました。

⑴ 徹底した学習。勝つチームとは何かを徹底して学習する。

⑵ 練習を大事にする。自分がスター選手ではないため、選手に頼るのではなく、組織で戦う。

⑶ 生活態度は接戦を制する。

⑷ 周囲から応援したくなるチーム、選手を育てる。

遠征に行ったり、大会に行くと、他校と一緒に食事をする場面があるそうです。そのような場合、すべての学校の食事が終わるまで生徒を残し、すべての学校の食事のあとをみせてまわるそうです。食器を揃えているか、椅子をしまっているか、テーブルは汚れていないか。そして、生徒、「ここのテーブルを見ろ、このチームには絶対勝てる」というそうです。

 

私は、このチームを見ていると考えることがあります。試合に出るのは5〜8人、試合に出ない子が25人いるわけです。ベンチに座ってはいるが試合に使ってもらえない子、試合に出ない子も一生懸命です。試合に出ない3年生は、きっと残念に違いありません。しかし、私は考えます。いずれ社会に出てから、彼らは、控え選手であったればこそ、人に痛みの分かる人間に育つはずです。人を思いやる心の厚みをもった人になるでしょう。組織を大事にし周囲に気を配りチームの勝利を何よりも大事にするでしょう。努力をすることの大事さを部下に教え人を育てるに違いない。日本一の人間教育と日本一の練習に3年間頑張ったからです。学校を「人生を幸せに生きる方法を学ぶ場所」と定義したとしたら、彼らは3年間で大きなものを学ぶことになったはずです。

このチームのすごいところは、毎年、将来の夢に「この学校に戻ってきて、OO先生のようにOO部の顧問になること。」と書く子がいるそうです。本当に教えられます。振り返って自分はどうだろうかと考えます。

私は、全国大会に応援には行けません。23日は岩手県社協さんのセミナーで24日はHMSセミナー講師です。決勝に残っていれば25日ですが、鹿児島の病院さんに仕事で行く予定です。全国大会は子供達の夢の舞台なので存分に楽しんでくるに違いありません。結果は神様が決めるほど力は接近しているに違いありません。

会場で見つけた垂れ幕です。

「意志あるところに道は通ず。」

「無限の努力」

「栄光に近道なし」

「走・攻・守」(謙虚な心とたゆまぬ努力)

「心・技・体」

仕事も一緒ですね。私も全国大会に出れるように頑張らなければなりませんし、WJUも全国の頂点を狙えるチームに育てなければなりません。

今日は子供達と若いバスケの経験のない先生に教えられました。ありがとうございました。