「あなたは、どうしたいの?」跡とりさんも苦悩するのです。

今日、エリートの前、お昼を食べながら跡取りさんと将来について、お話をしました。私から「法人の職員の方が、『やるのかやらないのか、行くのか行かないのか、はっきりしてほしい。』って、言っていますよ。」とお伝えしました。大変驚かれていましたが、「そうなんですね。」と。

 

自分が望むと望まざるとにかかわらず、経営者のご子息に生まれてしまい、いろいろなことがあったにせよ、今は、後継者として法人にいる。今までの時代であれば、なんとなくでも務まったかもしれないのですが、今や、時代は戦国時代です。

 

「どう守っていけば、、」と言われるので、「守ったら生き残れないよね、OOOの地域なんで。」。「先生、OOO県はどうでしょうか?」と言われたので、「あのね、どんな時代にも、成功する人は必ずいるの。どんないい場所でも失敗する人がいる。要は、成功するためにどうするかなんで。」。

いい、事業を継ぐという気持ちだと無理だと思うよ。『創業する。』と思わないと。分かる、今の継続で法人が持つことはないよ。いい、『新しく事業を興す。』じゃないと。それだって、成功するか分からないよ。でも、少なくとも今のままでは、生き残ることはないと思うよ。」(厳しい街なんです、ここは。)

 

「あなたは、どうしたいの?」と。「私は、ダメなら、OOOと一緒になるしかないと思っています。」。「そう、それでいいの?」。「法人は守りたいとは思っているんです。でも、どうしたらいいか、、、。」。「まあ、だから、勉強しているわけでね。いろいろな人と話をしているわけでしょう。」と。「ねえ、一緒に頑張ろうとしてくれている子はいるの?」。「はい、います。」。「そうなんだね。では、頑張らないとね。」と。ここで涙ぐんで、、

ここの法人さんのマーケットは、これから30年で半分以下に落ち込むのです。もう、ぼやっとしていると移住する先がなくなってしまうのです。ボヤボヤしている時間はないのです。

 

経営者には、戦う気概は「必要絶対条件」です。それがなければ、最前線で戦ってくれる職員に申しわけがありませんし、「この人のために」とは思ってくれません。「自信がないんです。」と言っているようでは始まりません。

「自信がない。」は、自分を支えてくれる職員さんに失礼ですね。だって、「すべての結果は私が取るから、皆さんは存分に働いてほしい!」と言えば奮い立ちますが、最前線で戦っている職員を前に大将が不安そうに一喜一憂していたら、「やってらんねえよ。」ってことになりますね。

今日は、HMSエリートで仙台市の話をずっとしていたので、伊達政宗で話をします。伊達政宗が梵天丸と呼ばれていた幼少の頃、師である虎哉和尚(こさいおしょう)という人がいました。虎哉和尚は梵天丸の頬をつねり「いたいか?」と言います。梵天丸は「いたい!」と言う。そうすると、虎哉和尚は、「痛い時は『痛くない。』と言い、暑い時には『涼しい。』と言い、楽しい時には『つまらない。』と言いいなさい」。それが殿様と言うものだ。」と教えてました。そんな師の元で育った伊達政宗は喰えない男になり、秀吉、家康と渡り合い、伊達67万石を守りぬくことになりました。

 

今の時代、経営者だけではなく、跡取りさんも苦悩するわけです。HMSエリートは、いろいろなことを学んで帰っていただくセミナーです。

そして、今日は、夜に飲み会があり、そこにもこの跡取りさんは来られてました。いろいろな仲間に励まされたりアイデアをもらったりしてました。で、「職員を守りたくないの?」て言われて、また、涙ぐんでいました。ご本人は、「みんなのために頑張りたい。」と強く願っているのだなと理解しました。

なんとかして差し上げたいものです。

そして、きっと、この7期生の仲間が、この跡取りさんの一生の友として相談に乗って支えてくれることになるといいなと思いますね。