コロナ、不景気、テレワーク、都心離れ。
経済は生きのものですね。
「オフィス市場の供給のだぶつきが鮮明だ。新型コロナウイルスの感染拡大から1年が経過し、新しい働き方としてのテレワークが定着した。オフィス面積を減らしたり、新規契約に慎重になったりする企業も多い。賃料も下落が続き、築年数が浅い大型ビルにも下げ圧力が及ぶ。海外の主要都市も空室率が上がる傾向にある。」
「『1フロアでもよいので借りませんか』。ある中堅企業幹部は耳を疑った。大手不動産会社から最近入居を打診されたのは開発途上の超高層ビルで、場所は東京都中央区内の一等地だ。新築の大型ビルは複数フロアをまとめて借りる企業を優先する。『中堅規模のテナントに1フロアからオフィスを借りてくれなんて、めったにない』。提示された賃料は1坪(3.3平方メートル)5万円強という。中央区や千代田区といった都心部の新築大型ビルは、コロナ前なら同6万円ほどの賃料が多かった。ここにきて完成前のオフィスビルで、従来より安い5万円程度の提案が出ている。あるテナントは『不動産会社の営業担当者は、スペースを埋めるのに苦労している様子だった』と指摘する。」