今年の4月から、「JFRこどもみらい」という会社が活動を始めます。2019年4月をメドに首都圏で認可外保育施設を開園する予定です。ここの会社が違うところは、定員が1拠点400人程度の保育所の経営に乗り出すことです。
この会社は、大丸松坂屋百貨店を傘下に持つJ.フロントリテイリングという上場企業です。ここの、革新的な、新・技術とは、「グローバルで活躍できる人材を輩出できるように、思考力を持った子供を育む。」と、いうことだとのこと。
私が考えるに、「どうなりますかね、、、、」というのが率直な感想でしょうか。保育方針とノウハウとして、この新会社が革新的かどうかは、「???」かなと思いますね。
私がコンサル現場で保育所に伺ったり、現場の方たちと話し考えることは、保育所の一番の問題は、「閉鎖性と戦略なきマネジメントと感情の支配」の3つです。残念ですが、園長さんたちの主語が「私の考えは、」「私の想いは、」「私は、」と「私」が中心なんです。私に従うか、従わないかになることも多く、多くの園長さんたちは「法人は」という主語になりません。
そして、あくまでも、個人的な意見ではありますが、介護の現場以上に、職場は閉鎖的で感情に支配されているように思えます。
保育所経営の革新的な技術とは、そこらへんにあると、ずっと思っています。
えっ、そんなこと? って、思いますか。だって、みなさんの園はどれくらいの離職率ですか? 多くの場合、人間関係で辞めるでしょう、違いますか? 人間関係で辞めるのは、介護の比ではありませんよ、保育所は。
私は、職員さんたちとインタビューする機会が多くあります。現場の保育士さんたちは「園長に嫌われたら最後。」「少し、間違えると無能と烙印を押される。」「先輩とトラブルがあるといじめに遭う。」と言いますね。インタビューで泣き出してしまう人数は、介護の4倍程度でしょうか。
保育士になる人は、みな若く、人生経験も浅く、自分は出産・子育ての経験がなく、良い意味で練れていません。そのような若い保育士に戦略なきマネジメントは、不幸な結果を招きます。
「JFRこどもみらい」という会社が、この現場を革新的に変えてくれるのであれば、古い帝国(古い体質の法人)は滅びてやむなしと思います。ただ、そこに手をつけず、「グローバルで活躍できる人材を輩出できるように、思考力を持った子供を育む。」というのであれば、ただ、定員の大きな保育所という印象だけですかね、、、職員が集まるといいですが。
こんな保育事業者も、、、(毎年500人新卒でとって、2〜3年で9割離職する)みたいな。
同じ感じにならないように祈るのみですね。