私は、お客様に「医療と福祉は中途入社組です。」とお話ししています。今になって振り返ると、いろいろな仕事をさせていただいて来たかなとも思います。そして、今、障がい者事業に強い思入れを持つようになりました。
7月27日のHMSセミナー「障がい者事業の新規立ち上げと効果的な運営管理実践セミナー」の冒頭部分です。
よろしければ来ませんか?
はじめに
現在、日本では、障がい者の総数は787.0万人で人口の約6.2%に相当します。身体障がい者は392.2万人、知的障がい者は74.1万人、精神障がい者は392.4万人です。しかし、総合自立支援法のサービスを利用している数は約104万人で、障がい者全体の13%に過ぎません。当然、精神科病院等に受診している精神障がいの当事者も多くいるため、一概には言えませんが、多くの障がい者が在宅で親御さんに介護され、かつ、法律や行政によって、適切な支援のないまま年齢を重ねている状況です。
そして、今、大きな問題が顕在化しつつあります。それは、障がい者の高齢化と障がい者を在宅で支えて来た親の高齢化、老障介護の問題です。2017年現在、障がい者787万人の半数に当たる 393万人が65歳を迎えています。そして、その親世代の多くが 85歳~90歳の後期高齢者となり、自らが介護を必要とする年齢を迎えようとしています。
厚生労働省は、今後、障がい者の在宅介護をする親世代が介護を必要とする世代になり、その家々に障がい者が残されることを起因とした様々な問題が起こり得ることを想定しています。そのため、介護保険と総合自立支援法の相互乗り入れを行うことや、地域共生社会の実現と地域包括ケアシステムの中で障がい者政策を行うことを考えています。しかし、これらの対策は、現実にこれから起こるであろう諸問題の抜本的な解決にはならないと考えます。
先日、本間のお客様の社会福祉法人において、40代を迎えた女性が保護されました。この女性は半座敷牢のような場所で世間から隔離され、高齢のご両親によって育てられていました。保護された時、40代にもかかわらずその体型は中学生の標準程度であったとお聞きしています。このように、私は仕事を通じて障がいを持つご家庭の話に多く接する機会があり、日本に自らの力で生きることが難しい人が数多くいること、そのような我が子を必死に支える親の存在を知るにつけ、自らも障がい事業を行うことで、自分を育ててくれた、福祉や社会に貢献ができないものかと考えるようになりました。
障がい事業は、全国各地の障がい者事業計画でも現行の障がい者総合支援法上のサービスを必要とする人とサービスを提供する人の需給関係のバランスは大きく供給不足の状況にあり、事業運営に必要な収入・収益が十分に見込め、安定的な事業継続が可能です。
本日のセミナーを通し、多くの事業者の方々が障がい事業に参加していただくことを強く望み、私からHMS研究会さんに企画を持ち込みました。一つでも多くの事業者様の新規参入が実現することを願っています。