ある方から「想い」を託されました。

ある方から、「紹介していただければ。」という想いを託されたので、ご紹介させていただきます。

あるケアマネジャーさんが、認知症の学習会やご家族に渡されているものです。いただきましたので、原文そのままで、ブログに載せておきます。

 

手紙

親愛なる子供達へ

 

年老いた私が、ある日、今までの私と違っていたとしても、どうかそのままの私の事を理解して欲しい。私が服の上に食べ物をこぼしても、靴ひもを結び忘れても、あなたにいろんな事を教えよたように、見守って欲しい。あなたと話すとき、同じ話しを何度も何度も繰り返しても、その結末を、どうかさえぎらずうなじいて欲しい。あなたにせがまれて繰り返し読んだ絵本の暖かな結末はいつも同じで、私の心を平和にしてくれた。

 

悲しいことではないんだ、消えゆくように見える私の心へと励ましの眼差しを向けて欲しい。楽しいひと時に、私が思わず下着を濡らしてしまったり、お風呂に入るのを嫌がる時には、思い出して欲しい。あなたを追い回し、何度も着替えさせたり、様々な理由をつけて、嫌がるあなたとお風呂に入った、懐かしい日のことを。

 

悲しいことではないんだ、旅立ちの前の準備をしている私に祝福の祈りを捧げて欲しい。いずれ歯も弱まり、飲み込むことさえ出来なくなるかもしれない、足も衰えて立ち上がることさえできなくなったら、あなたが、か弱い足で立ち上がろうと私に助けを求めたようによろめく私に、どうかあなたの手を握らせて欲しい。私の姿を見て悲しんだり、自分が無力だと思わないで欲しい。きっと、それだけで、それだけで、私に勇気が湧いてくるのです。

 

あなたの人生の始まりに私がしっかりより添ったように、私の人生の終わりに少しだけ付き添って欲しい。あなたが生まれていくれたことで、私が受けた多くの喜びとあなたに対する変わらぬ愛を持って笑顔で答えたい。

 

私の子供達へ

愛する子供達へ