本間:現状を確認しました。
(中略)
本間:財務は、ご覧いただいている資料の通りです。では、報告書のご説明をさせていただきます。
赤字の原因は、以下と整理できる。
- 赤字決算の理由は、ただ一つ、人件費が突出して高いことにある。OO.O%(平均OO.O%)
- 赤字の大半がOOOOである。▲ OOO,OOO千円(法人全体 ▲ OOO,OOO千円)
- その原因は、ほぼOOOOで業務をしている介護現場であること。OOO%(平均OO%~OO%)
- 適正人員という法人内での基準がないこと。職員数でOO人の加配。金額で OOO,OOO千円。
H30年度は、さらに赤字が増加する傾向にあると予測されている。法人は抜本的な改善を行わなければ、そう長くない時期に、今まで蓄積してきた内部留保を失うことになると考えなければならない。しかしながら、現状は法人としての危機感がなく、赤字を減らすためのアクションを起こしていない。
OOOの職員に必要なことは、何よりも意識改革であると理解する。職員は、法人の決算状況を知らない。ましてや、単年度でOOOO円を超える赤字であることなど、一部の職員しか知らず、今の状況が当たり前と理解している。
報告者は、職員インタビューの中で、「OOOの常識は世間の非常識」という話に接し、愕然とする思いであった。例えば、特養のOOOの配置数のO人は、通常O人程度であるのが一般的である。このO人の加配で発生する人件費等は、年間O千万円と試算される。
また、「OOOOの常識は世間の非常識」は職員のモラルにも現れている。OOO職員へのインタビューで「人が足らない。」としきりに訴えていたが、報告者の「そんなことはないはずだよ。」から始まったやり取りの末、「前職の職場(厨房)と比べてどうですか?」という問いに、「前職の職場よりは、かなり楽ですね。」と回答している。
通常の場合、人件費等の係数管理、支出管理OOOOの仕事であるが、残念ながらOOOOはその機能を果たしていない。また、法人の経営を預かる立場である、OOOO・OOOOも同様と理解する。法人は明日にでも、赤字の原因である人件費対策に手をつけなければならない。
OOOO・OOOOOの2つの事業所は、根本から「事業のありよう」を再構築する必要がある。現在の自己資本比率 OO.O%と高いうちに、「残された時間」という概念を持ち、早々に改革を実行に移す必要がある。
実行に移すにあたり、前提として、職員の理解と協力がなければ絶対に成功しない。そのためには、正しい判断ができる職員を教育し、啓発することが絶対条件となる。そのため、以下を提案するとともに、できるだけ早い実施を検討いただきたい。
- 職員の中から中核職員を選抜する。
- 職員に、「経営」に関する学習(介護技術ではない)を実施し、現状の延長線上に未来がないことを理解させる。
- 正しい知識を教え、理解させることで、自ら変わることの必要性を自覚させる。
- 教育は半年間に集中的に行うとともに、法人全体の活動に拡げる。
- 中核職員のリーダーとして○○事務長を据え、事務長に経営者としての自覚と必要な知識を身につけるための教育を行う。
こちらの法人の理事長様には「ここの法人に残された時間は5年です。そうしなければ資金が枯渇します。明日にでも、改善を始めなければならないです。立て直すには3年かかります。3年あれば V字回復できます。」「考えている余裕はありません。来月には入れてください。」とお話ししました。
もう、3年以上赤字決算です。同じ経営状況の法人さんが全国には、沢山あります。
「理事長、黒字になったからと言って生き残れるわけではありません。黒字体質にしたら、今度は、攻めに転じます。そうしないと生き残れません。」ともお伝えしています。
今日の内容をご理解いただいて、来月からでも入らせていただきたいですね。
一歩、踏み出す勇気ですね。