「自殺や死を毎週又は毎日考える」医師の割合が 3.6%との調査もある。

我が国の医療は、医師の自己犠牲的な長時間労働により支えられており、 危機的な状況にあるという現状認識を共有することが必要である。医師は、昼夜問わず、患者への対応を求められうる仕事であり、特に、20 代、30 代の若い医師を中心に、他職種と比較しても抜きん出た長時間労働の実態にある。「自殺や死を毎週又は毎日考える」医師の割合が 3.6%との調査もある。日進月歩の医療技術への対応や、より質の高い医療やきめ細かな患者への対 応に対するニーズの高まり等により、こうした長時間労働に拍車がかかってきた。

 

こうした医師の長時間労働は、個々の医療現場における「患者のために」「日本の医療水準の向上のために」が積み重なったものではあるが、日本のよい医療を将来にわたって持続させるためには、現状を変えていかなくてはならない。もとより国民に対する医療提供体制の確保は重要であるが、医師は、医師である前に一人の人間であり、健康への影響や過労死さえ懸念される現状を変えて、健康で充実して働き続けることのできる社会を目指していくべきである。

 

医師の働き方改革は、全ての人が医療を受ける可能性があることにかんがみても国民全体・社会全体で考えられるべき課題であり、医療提供体制の改革や、たばこ対策・生活習慣病予防・がん検診の受診率向上等の予防医療の推進に加えて、上手な医療のかかり方について国民の理解を得ることも一体として進め、必要な時に適切な医療を受けられる体制を維持していく必要がある。特に、医療提供体制の改革は、医師の需給や偏在、養成の在り方、医療提供体制における機能分 化・連携、国民の医療のかかり方等に関連する各施策と医師の働き方改革が総合的に進められるべきものであり、各医療機関が 2024年4月からの規制内容を遵守できる条件整備を図る観点からも推進していくことが求められる。

 

医療機関内のマネジメント改革や地域医療提供体制の機能分化・連携の推進による医師の労働時間短縮は、医療機関の機能や診療科の特性、地域における医療提供体制の状況、これまでなされてきた取組の状況等によって、今後、どのような取組が可能であるか・有効であるかが異なると考えられる。医療機関側にもマネジメント改革により、より良い職場づくりが進み、医療従事者の確保・定着が図られるなどの経営上のメリットがあることも踏まえ、個々の医療機関が自らの状況を適切に分析し、取り組んでいくことが必要であり、そのための支援も不可欠である.

 

 組織のトップがこうした取組の重要性に気づき、マネジメント改革等の舵取りをしていくことが重要である。まずは、医療機関の管理者の意識改革に効果的な、 参加しやすいトップマネジメント研修を実施していく必要がある。

 

 

ねっ、マネジメントの話です。医師の働き方改革は。

これに、点数をつけて、政策誘導するのです。

もう、徒弟制度は、終わらないとね。