はじめに
この頃、「本当に経営が難しくなった。」と漏らす経営者が多くなりました。それは、事業を行なって利益を上げることに一生懸命になっていれば良かった時代が終わり、働く人を集めなければならないばかりか、働きやすい職場づくりを行うことは当然のこととし、今までよりも給与を高くしなければ優秀な人材が流出したり、働く人の権利が強くなっていく法律(働き方改革・同一労働同一賃金・副業兼業可・パワハラ防止+医師の働き方改革)に対応できない時代になっています。
働く人に対する法律が施行されていく中で労務管理が難しく複雑化してきています。例えば、明らかに働きの悪い職員がいて、その上司が「OOさん、今の働きでは、うちの法人で居場所がなくなるよ。」と注意をしたとします。そうしたら「OOさん、今のパワハラですよね!」と詰め寄られる事例が発生しています。なぜなら、「何を持って働きが悪いのか説明されていない。また、その評価基準が示されていないし、評価も受けていない。」と言われたからです。
さらには、今の若い世代を中心に、頑張った者が適正に評価され処遇に反映される仕組みを求める人たちが増えています。私が現状調査でインタビューすると、若手職員から「全然、働かず、口ばっかりの年長者の職員が高い給与をもらい、一生懸命、現場で汗をかく若い層が安い給与で残業もしているのは納得できない。法人は誰が本当に頑張っているのか分かっているのか?」と、厳しい意見をもらうことがあります。
そして、さらに追い打ちをかけるのが、2025年を越えたあたりから始まる、急激な働き手の減少です。この深刻さに尋常ではなく、今、働く人に見放されて経営の継続を断念する法人が増加していくばかりです。
このように人に関わるマネジメントが難しくなっていく中、法人は、国の政策である「大規模化」への対応もしなければなりません。しかしながら、現状は、職員が500人、1000人になっている大きな法人でも家業の域を脱せずに、人が育たず、常に人事が落ち着かない法人が多数あるのが現状です。
WJUは、経営に資する「人事部のあり方」をご理解いただくとともに、これからの法人経営に必要な「エンゲージメント経営と人事制度・人事考課・オーダーメード雇用 + 労務管理・働き方改革と管理会計」の実践まで、お伝えしたいと思います。
本日のお話が皆様の経営に資する内容になっていれば幸いです。よろしくお願いします。
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