3月の、岐阜県老施協、Care TEX 東京、宮城県経営協でのセミナーで、こんなスライドがあるんです。

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令和4年度(2022年度)

特別養護老人ホームの経営者らで構成する全国老人福祉施設協議会は2022年度の特別養護老人ホームの経営状況について、6割強が赤字だったとする調査結果をまとめた。物価高や光熱費の上昇などが響いた。介護サービスを巡る経営環境は厳しさを増していると指摘した。

サービス別の利益率

特養 ▲ 1.0%

地域密着特養 ▲ 1.1%

老健 ▲ 1.1%

協議会の担当者は「赤字が6割を超えるのは初めてで、想像以上に厳しい状態にある」と話す。「次の介護報酬改定では大幅な報酬の引き上げが不可欠だ」との考えも示した。

・ 多くの街で、事業譲渡、法人合併、閉鎖、廃業が始まっている。

・ 勝ち組と負け組に分かれて始めている。

赤字の法人の経営者の中には、「福祉だから、丁寧に介護をしているから赤字になる。」と言う。黒字になるのは、介護をそれなりの介護(手抜きしている)からと言う。

果たしてそれは正しいだろうか?

赤字決算になってしまう、経営失敗の本質はどこにあるのだろうか?

法人の看過できない2つの課題

報告者は、今回の現状調査において、社会福祉法人OOOOのマネジメントについて、決して看過することができない経営上の大きな課題を確認した。

1. 経営者と職員の信頼関係がないまま放置されている。

2. 経営なき経営が常態化し、マネジメントがないまま、部門責任者、管理職層が自由(好き勝手)に業務をおこなっている。

法人はいつからか「経営なき経営」が常態化している。そして、経営なき経営が法人の風土(カルチャー)になってしまっていることに気づかず、優秀な職員は無言のまま法人を去っている。

その結果、介護部門については赤字部門転落に追い込まれているが手を打つことなく放置され、給食事業も同様に年間 4,000万円の赤字を出し、食品中毒がいつ起きてもおかしくない状態のまま放置されていた。

懸念事項

報告者は、このような風土を持った法人に「利用者に対する虐待」「職員に対するパワハラ・セクハラ」「裏残業」が存在する事例に知っている。

今回の現状調査において、法人の職員に対し、虐待やハラスメントの事例の有無についての調査は行っていない。できることであれば、コンプライアンスに関するアンケート調査や研修などを実施して確認することを勧める。

インタビューから

私は、長く、この仕事をしているが、これほどやる気のない、法人を愛していない、成長が望めない職員が多く残り、赤字が常態化しても少しの危機感も持たない法人を知らない。また、残念なことに、私がインタビューした職員のほとんどが、経営者を経営者として認めていない。そのため、経営者に対する不信感をハッキリとした口調とともに私とのインタビューに答えていた。ここまでハッキリと法人批判、経営者批判を行う法人は稀である。

私は、現状の経営体制の先には、法人が瓦解していく姿しか想像できない。その理由は、現経営者に当事者意識と、経営能力が欠如していて、職員に見透かされていると評価する。

報告者は、少しの間、大きく法人が傾くかもしれないが、今、法人改革を行わず、先送りすることは、決して法人の未来を明るくすることにはならない。その能力があり、熱意があり、法人を愛し、人を大切にする人たちによって法人を再建することを、強く、強く、望む。