病院経営者の意識にも変化が出てきましたかね、、でも、これって、社会福祉法人を追い詰めることに繋がってゆくんですよね。キーワードは「イリョウカイゴ」です。

8月はじめに、西日本にある職員数300人の医療法人さんにお伺いすることになりました。理事長、奥様のお二人にお話を聞きます。財務諸表をお預かりして目を通しておきます。はじめに、奥様からご相談を受けました。私からは、「まず、理事長にご確認ください。医療法人でありがちなのが、まわりはみんな『早く外部の人に入ってもらって法人改革をしてもらいたい』というのですが、理事長様が『そんなのはいらない』と言われて、話がなかったことになることです。よろしいでしょうか?」とお話ししてました。そして、ご返事があり、「理事長もご相談したい、とのことです。よろしくお願いします。」との話でした。

 

ここからです。この仕事をしていて特に感じることです。いよいよ、医療法人さんが本当に厳しくなり、一人よがりが消え、素直になっている感じがするのです。これは大きなことです。そうなってくると、結局、社会福祉法人が追い詰められてゆくことに繋がっていくので

 

医療法人の理事長は外部の人間が入ってかき回されるのではないかといやがるのが普通です。また、お医者様はお医者様の話にしか耳を貸しません。しかし、このごろは、それを通り越して、「もう、外部の人(信用できるかどうかは分からないが)にお願いするしかない。」という覚悟ができている感じがします。

 

ここの法人さんの奥様はこんな話をしていました。とても、印象的です。「私の病院のまわりにも、息子さんがドクターなのに、買収に応じて病院を手放した院長さんがいました。驚きましたが、冷静に考えれば、そうかって。うちも建て替えを行いました。その狙いは2つです。一つは、競争に勝つためです。もう一つは、もし、売るときも新しい病院なら高く売れるかもっておもいまして。」

お読みいただいているみなさんは、この奥様のお話に驚かれると思います。ここの病院にも跡取りさんはいるんですけどね。

 

私が雇われたら、まず、医療と介護は一つのもの、私は、この頃は、「これからは医療介護と言っています。はい、いいですか、医療と介護とか、医療と介護の一体提供ではありませんよ、『イリョウカイゴという一つの言葉』です。もう、医療とか、介護とか言っているところは負けます。『医療介護を行う病院』、『医療介護を行う介護施設』」って言っているんです。

そして、もう一つ、今までは、医療機関が介護施設や社福を持つ。ではありません。医療機関が介護施設や社会福祉法人に支えてもらう。です。こう割り切った法人が生き残る。だから、「ベットをまわすためには、2〜3倍の介護ベットを持つ」です。

 

でも、私がこのような話をしながら、どんどん医療法人に雇われると(ここにきて、医療法人からのオファーが多くて)、結局、社会福祉法人が厳しい状況に追い込まれるわけで、、、、社会福祉法人応援隊を自負しているので、かなり複雑です。どうしたら、この危機感が社会福祉法人に伝わるのか、、、いつまで、寝ているつもりなのか、、、、あるセミナーのあと、M&Aをくりかえす、やり手の理事長が「もう、それ以上はみんなに話をするなって心の中で言いながら聴いてたよ。あなたは私と考えていることが一緒だよ。」と言っていただきました。この話がどれだけ怖いことか。

 

WJUは2018同時改定が落ち着いたら、民活による、地域福祉連携推進法人の枠組みを提供するサービスを始めるつもりです。医療法人のサバイバルゲームは、社会福祉法人の法人合併・事業統合に繋がってゆくと理解しています。もう、まったなしの感じがします

えっ?なんで?って思われますか? だって、先に希望がないと働く人が思ったらやめちゃうでしょう?優秀な人から。で、やめたら補充がきかないでしょう、人手不足で。そうなると稼働率が落ちて給与が払えないでしょう。で、相手が少し給与をあげたら、もう打つ手がないでしょう。← これをやられるんです、本当に。

社会福祉法人の経営者のみなさん、世の中は甘くないんです。