チャーチルはこう言ったと言われているのです。「たとえ国が廃墟と化しても、徹底して戦った国は再建が早く、かつ、何倍も強くなって蘇る。しかし、戦いもせず街と人を残して屈すると、その後、征服した国の僕となり、結果として国は滅ぼされる。」
なんで、彼は、絶対に屈しませんでした。
経営者だけではなく、あらゆる層の人たちに教訓となる話です。
ここからです。
NHK特集のゴーン・ショックを1週間遅れで観ました。
ゴーンさんも、少し、時代のスピードに遅れ始めていたような感じを受けました。
自動車業界は100年に1度の大変革期、「コストカッター」の経営手法は、一時期の日産には通用したようですが、明治維新のような、この時期に、日本に月3〜4日しかいないようでは、多分、もう、分からなかったと思います。
経営者が休む時間なんか無い、この時期に、お休みを優雅に過ごす時間は無いはずで、そのことに腐心していたようなので、ますます、現場で命を張っている人たちとは遊離したかもしれません。
医療・福祉は50年に1回の変革期、ピンチでもありチャンスでもある。ただ、少なくとも、現状の延長線上に成功は無いので、既存の枠から出られない、勝負できない経営者は、難しいかもしれませんね。
こういう時代の変わり目は、若者が時代を動かすもので、そういう若者のエネルギーが必要なのでしょうね。
若い人は「正解は自分が作る。」と言って、いろいろなことにチャレンジするはずです。期待したいです。
私は、これからの時代に成功する法人のイメージがあり、その教育をしようとコンサルティングに入りますが、「でも、その前に選手を鍛えないと。」と思いますし、「その前に人がいなさすぎる。」という悩みに当たります。
なんで、こんな難しい時期に、以下の1からやらなければならない法人が、あまりに多く、時間切れで、強い法人の餌食になることを心配する日々です。
1 人を育てる。
2 人を教育する。
3 戦略を構築する。
4 戦術に落として戦う。
1〜4の前に、「経営者が思考を停止している。」が、これも多く、これから、多くの悲劇が起こる予感がしますね。
チャーチルに戻ります。
1939年〜1940年にかけて、ドイツは西ヨーロッパに侵攻します。そして、次々と降伏。残るのは、ドーバー海峡を挟んだ先にあるイギリスだけになりました。そのとき、イギリスの首相は、ウィンストン・チャーチルです。ドイツは総裁のアドルフ・ヒトラーです。
両国の攻防は、飛行機の戦いから始まります。はじめは一進一退でしたが、徐々にドイツ優勢となります。ドイツはイギリス軍の施設に攻撃を繰り返しました。ここで、チャーチルは奇策にうって出ます。ベルリンに爆撃機を主撃させたのです。ヒトラーは怒り、イギリスの市街地に爆撃を開始します。爆撃は半端な回数ではありませんでした。爆撃は8か月に及び、家を失った人は100万人。死亡者43,000人にのぼりますした。
この間、国際的にも、強きの宰相として名を馳せたチャーチルは爆撃にあった街に駆けつけ、市民の肩を叩き、語り続けました。「イギリスは決して屈しない。勝つまで戦い続ける。」と。チャーチルは、ウィットに富んだ会話と愛嬌で、国民から愛されていました。戦争をするときには、コンサルタントの意見を聞き、現場の声に耳を傾けました。そして、最後は全責任を負って決断し続けます。
イギリス魂はすごいですよ。みんな、防空壕と地下鉄で暮らしました。そして、毎朝、いつものように、なにごともなかったかのように、カバンを持ち職場に向かいました。こんな話もあります。ドイツ軍によるロンドン空襲のときにサッカーの試合をしていた。さすがです。イギリス人は、どんな時でもいつも通り生活し、どこででも戦うという、不撓不屈の精神を持った人たちなんですね。
ドイツが市街地に8か月も爆撃をしている間に、イギリスは2つの手を打ちました。一つは空軍を立て直し、戦力を回復させていました。そして、もう一つは。外交努力でアメリカ合衆国を参戦させることに成功したのです。それから、間もなく、イギリスが屈しないとみるや、ドイツは戦場を東のソビエトに移します。ここからヒトラーの転落が始まります。
ヒトラーはチャーチルとは真逆で、劣勢になるや、その責任を部下に転化して、次々と有能な幹部を更迭します。最後には、最も大事な参謀会議をヒトラー一人で開けるほど一人で要職を兼務してゆきます。彼は部下の話を聞くこともなく、戦争の素人が、次々と作戦の指示を出しては失敗することを繰り返します。さらに、ドイツ国内が空襲され始めると、「ドイツ国民に絶望した。」と語り、被害地に駆けつけることもなく、地下壕にたてこもります。
この対照的な2人はいつの時代にも比べられます。法人が厳しい状況に追い込まれたとき、経営者はどのように考えて行動すればいいのか、教えられます。今、全国の病院の6割は赤字と言われています。
国民から受け入れられたチャーチルになるのか国民を絶望に追い込むヒトラーになるのか、決めるのは、経営者のマインド(素)であり、物の見方と考え方です。私のクライアントさんには、ウィンストン・チャーチルになっていただけるように、ご支援したいと思います。イギリス魂はすごいですね。「屈しない。絶対に屈しない。どんなに攻撃されようと、いつも通り暮らしてみせる。」。素敵です。
今日、仕事に行ってて、この2人の話を思い出しました。
国も法人も最高責任者(経営者)が全てを決めるんです。NO.1でこれだけ違うという教えです。NO.1の差は有事になればなるほど、その違いが出るものです。私もかくありたいものです。
いつか、日立の川村さんのお話もしたいと思います。
勉強になります。
ウィンストン・チャーチルの映画がやってましたので観ました。彼がイギリスの首相になるところからドイツ軍のイギリス本土への空襲が激しくなる直前までを描いてました。だから、戦争映画ではなく、チャーチルが、誰からも望まれないまま首相になり、周りから猜疑心の目で見られ、ことが上手くゆかず、悩み、迷い、怯え、孤立する。しかし、自分の信念を曲げず、周りと摩擦しながらも、少しずつ理解されてゆき、最後には、民衆の声を聞き、議会を抑え、自分を支持してくれていなかった国王に支持され、ついには、不撓不屈の宰相ウィンストン・チャーチルになるまでを描いてました。
歴史では、第二次大戦で、破竹の勢いでドイツ軍が西ヨーロッパに侵攻し、ポーランド、オランダ、ベルギー、と次々に陥落してゆます。イギリス軍はフランスを支援し多くの兵をフランスに渡らせますがドイツの勢いを止めることができません。そして、フランスの敗北が近づくなか、イギリス政府には和平交渉やむなしの空気が漂います。国王はカナダに亡命しようかとしていました。しかし、その空気に猛然と反発するのがウィンストン・チャーチルです。
チャーチルはこう言ったと言われているのです。「たとえ国が廃墟と化しても、徹底して戦った国は再建が早く、かつ、何倍も強くなって蘇る。しかし、戦いもせず街と人を残して屈すると、その後、征服した国の僕となり、結果として国は滅ぼされる。」
なんで、彼は、絶対に屈しませんでした。
経営者だけではなく、あらゆる層の人たちに教訓となる話です。
ちなみに、英国人も不撓不屈の国民性があり、ドイツに降伏することを望まず、チャーチルを支持し、地下鉄で暮らし、朝になるといつものように仕事場に出勤していたといいます。いつも通りに。サッカーの試合も空襲の時に予定通りに行ったと。
私は、地味で物価が高く食事も美味しくもなく大英博物館以外に見せ場もないロンドンが好きなのは、その国民性に惹かれるからだと考えています。
ロンドン好きです。