お盆ということで。⑶ 「言えることは、学ばない経営者の法人に未来はない。」

昨日、NHK特集を観ました。お盆ということで、戦争の特集です。

「ガダルカナル島の戦いの真実」という内容です。

特集では、従来、指揮官の無謀な戦いで多くの戦死者を出したということになっていたのですが、結論から言えば、現場を見ることのない安全な椅子に座り、半ば、仕事を放棄していた作戦上層部にこそ問題があり、現場の指揮官は、この絶望的の状況下で、命令に従って悲劇的な戦闘を行った、というものでした。

また、ガダルカナル島の戦いは、陸軍と海軍の共同作戦でしたが、お互いの主張を繰り返し(部分最適)、全く、共同(全体最適)で動くことはなく、相手に求めるばかりで言い訳に終始する、愚かな作戦上層部が描かれていました。

気の毒なのは現場指揮官とその兵士達でした。現場は事実を掴み、無理な作戦であることを見抜いていました。しかし、安全で快適な部屋で指揮権を行使する作戦上層部は、現実を過小評価し、味方の状況を理解しようともしていなかったという描かれ方でした。

 

日本軍の悲劇は、経営者不在の、誰も責任を取らないマネジメントで、その組織の下、能力が著しく劣る司令官達による根性論を前提とした作戦の立案と命令であったと、私は理解しています。

 

私の叔父二人は、一人は満州からシベリアに送られました。もう一人は、駆逐艦に乗って、潜水艦や戦闘機の標的になっていました。

それだけ、尋常ではない現実がそこにはあったことでしょう。

二人とも奇跡的に帰還しました。二人とも、戦争の話を、生涯、私にすることはありませんでした。私も、とても、二人に戦争の体験を聞く勇気はありませんでした。

 

法人経営にも通じるところが沢山ありますね。

経営の成功と失敗は紙一重です。何がそれを分けるのか、死ぬまで分からないことでしょう。

明治維新は敵国から学ぶという素直さがありました。薩摩藩、長州藩は、街を焼かれるような惨劇をもたらせたイギリス、フランスに視察団を1年半も掛けて「学ぶ」ことに一生懸命だった人たちが国を作り、動かしてたのです。

これが、日清、日露の戦い、満州事変と続く中で、その成功の体験が「学ぶ」という考えがなくなり、根性論で国を動かす指導者に導かれるようになりました。後の説明はいりません。

 

 

言えることは、学ばない経営者の法人に未来はないと言うこと。間違ったと思った時に変わる勇気がなければならないと言うことです。

私自身も、いつも、忘れず持っていたいと思います。