今日、車を走らせて山の中に。お客様と現場についての評価、来年の方向性、2040年に向けてを打合せしました。
冒頭、法人さんが「先生、銀行さんが、こちらのような法人さんは前例がないと言われていますよ。」と笑ってました。私は、「ほんとね。そうは、お目にかからないケースでしょうね。」とお話ししました。なんせ、こちらは、理事長と番頭さんが「こりゃあもうダメだ。と、ご本人たちが、言ってましたからね。」とも。
銀行さんに行って、打合せ不調で、あまりのショックに番頭さんが交通事故を起こしたくらいなんで。「あの時は、ショックでどのように運転していたか覚えてなくて、気がついたら事故を起こしていて。」と言われていました。私、「本当にダメなら、その事故で死んでいたんですよ、きっと。こうやってピンピンしているのは、この法人が世の中に必要とされている証拠なんですよ、きっと(笑)。」と言いました。
皆さん、経営の難しさはここにあります。
何年も苦しんで、毎日寝ずに経営を考えていた2人が、「もうダメだウチは。」と言う。そこに私が言って1ヶ月ちょっとで「ここは、助かりますよ。」という。もう、経営者は、迷路に入って出てこれないのです。要するに、現状の延長線でしか経営を考えることができないから。私が、外部の人間でしがらみがない。経営者がもっていない大胆な発想がある。客観的に、患部が見えていました。そして、経験上、どうすれば助かるかも分かっていて、総合的に判断した結果「あのー、まだあきらめるには早いかもしれませんよ。相当な痛みに耐える気持ちの強さがあって、私を信じていただけるのであれば、出口は見つけられるかもしれません。必要なのは、何よりも自分達でなんとかしてやるという気持ちです。どうですか?」と。
「頑張ってやりたい。」とのお話に、「ここは、大きな外科手術をする必要がある。手術には、体力がいるし、大量に出血する。それに耐えられれば助かる。ダメなら死ぬ。どうしますか?」と言ったのを覚えています。結果手術は成功し、1年半で黒字です。銀行さんも通常取引に戻ったわけです。なんで、前例が無いくらいのレアケースということになります。
問題は、ここからで、私は、「こちらは、この山の上で、上手くいくことはない。まず、正常に戻り、守りを固めた。もう簡単に負けることはない。しかし、得点を取らないと、試合には勝てない。だから、まず、山を下りなければならない。そのためには、まとまった投資がいる。そして、何よりも今の3倍くらいの利益を上げる体質に変わる必要がある。」と言って、今日の説明を始めました。
私が、こちらは、山を下り、第二創業をしなければならないと考えています。相当なハードルですが、できると考えています。私、経験上、「これはイケる。」「これは難しいかな。」が分かります。ここはイケます。
今日、食事を一緒にさせていただいたんです。初めてお会いした当時とは比べものにならないくらいに明るく元気で自信を取り戻した顔をされていました。こんな感じで食事させていただいたのは初めてですね。良かったです。今年最後のお客様のところへの訪問でしたが、まずは、お客様が笑顔で正月を迎えていただけて良かったです。なんせ、1年半前にお会いした時は、ガックシ感満載で、お話ししててもお通夜みたいでしたんで。経営者の方は「人生終わらせる方向で動いていた。」と言われるし。法人の内部はもバラバラで(苦笑)。私、「あなたたち、今の状況分かってんの?」と真顔で言ったことも覚えています。
法人は、本気になれば、いかようにも変わることができるのです。その見本のような法人さんです。
いずれ、超優良法人で特集になりまよ、きっと。今、法人経営に担い手が、みんな若者に変わっているんで。彼らには、気迫、エネルギー、スピード、パワー、そして、何よりも、成功を信じる純粋なマインド(素)があります。