今日は、パシフィックメディカルさんのリモート講師でした。
「急性期1以外の病院経営のこれからと事務長・管理職の教育について」です。
時間が1時間弱ということであっという間に終わりまして、お話ししたいとことの半分程度しか話すことができませんでしたが、趣旨は伝わるかなと。
ご視聴いただける皆さんの経営の助けになれば幸いです。
(レジメの抜粋より)
ポスト2025と病院経営 ポスト2025の試合のルールは示された。 政策を理解し、2040年から逆算して、自法人の戦略を立て、事業計画を策定する。 ポスト2025年の医療・介護提供体制の姿(案) (第19回医療介護総合確保促進会議 資料3より 令和5年2月16日) いわゆる団塊の世代が全て75歳以上となる令和7年(2025年)に向けて、医療機能の分化・連携や地域包 括ケアシステムの構築が進められてきたが、一方で、今般の新型コロナウイルス感染症対応において、地 域における医療・介護の提供に係る様々な課題が浮き彫りとなった。 今後、医療・介護の複合的ニーズを有する85歳以上人口が急増し、また、高齢者の単独世帯も増加してい く中で、例えば単身で暮らす複数の基礎疾患を持つ要介護の高齢者への急性期や感染症の対応など、新型 コロナウイルス感染症対応は、このまま対策を講じなければいずれ直面するであろう医療・介護提供体制 の課題を、現実に体験したものと捉えることもできる。他方、こうした危機の中にあって、医療・介護の 現場あるいは現場と行政の間等で、密接な意思疎通が求められ、新たな形を含め様々な役割分担・連携・ 協力の取組が模索され、地域で実現したことも確かであり、今後の医療・介護提供体制の改革にこうした 経験を活かしていくことが期待される。 今後、全国的には令和22年(2040年)頃に、高齢者人口がピークを迎える中で、医療・介護の複合的ニー ズを有する高齢者数が高止まりする一方、生産年齢人口の急減に直面するという局面を迎えることとな る。さらに医療・介護提供体制の改革を進めていくに当たっては、こうした局面を視野に入れて、実現が 期待される医療・介護提供体制の姿を関係者が共有した上で、そこから振り返って現在すべきことを考え る形(バックキャスト)で具体的に改革を進めていくことが求められる。その際、医療・介護の提供体制 を論ずべき地域単位でみれば、こうした変化のスピードや度合いは様々であり、地域ごとの人口構造やこ れに伴う医療・介護需要の変化を見据えながら、地域ごとに適切に対応できるような形で改革を進めてい く必要がある。また、既に減少に転じている生産年齢人口が令和7年(2025年)以降さらに減少が加速化 することも踏まえると、必要なサービスを創出していく取組を続ける一方で、限りある人材等で増大する 医療・介護ニーズを支えていくため、医療・介護提供体制の最適化や効率化を図っていくという視点も重 要である。 これほど新しい価値観(変化)を必要とする時代はない。 WJU独自の仮説 1. 病院は、現在の 8,200 → 5,000になる。 2. 特養を経営する社会福祉法人は、8,000 → 2,000のグループか法人数になる。 3. この引き金を引くのが、第8次医療計画(2024年~2029年)になる。 4. 第8次医療計画の6年間で政策が変わり、法人の集約化が始まる。 5. 多くの街で、事業者の勝ち組と負け組に仕分けされる。 6. 働く人の取り合いは熾烈を極める。 7. 勝ち残った法人の大規模化が始まる。 2024年~2029年に起こる3つの大きな変化 ⑴ 政策は「ポスト2025年」になっている。 「医療・介護を提供する主体の連携により、必要な時に「治し、支える」医療や個別ニーズに寄り添った 柔軟かつ多様な介護が地域で完結して受けられること」(ポスト 2025年の医療・介護提供体制の 姿(素案)より) ⑵ 病院は「淘汰の時代」に入っている。 「少子高齢社会になるから、病院は今ほどいらない。地方都市では、病院は3つあるうち残るのは1つ だけ。」(2022年8月28日 武久先生の講演会より) 「支店の管轄地域の、病院、介護事業所、有料老人ホームの勝ち組と負け組がハッキリして来ましたね。 勝ち組は収益を堅持していますし、負け組は年々業績が悪くなって来ていますね。」(金融機関の融資 担当者との面談より) ⑶ 社会福祉法人の「一法人一施設」は終焉の時代に入る。 「国は、60歳以上で身寄りがない、あるいは家族からの援助が困難で自立した生活が不安な人、およ び、65歳以上で自立した生活が不安な人で介護サービスが必要な人のサービスについては、有料老人 ホームとサービス付き高齢者向け住宅に任せていると理解できる。」 「国は、その役割が終わったと思えば容赦がない。」