ケアマネジメントの諸課題に関する検討会設置について

地域包括ケアシステムの深化・推進

1.生活を支える介護サービス等の基盤の整備

(ケアマネジメントの質の向上)

ケアマネジメントに求められる役割、ICTやデータの利活用に係る環境変化、意思決定支援等の重要性の増加等を踏まえ、ケアマネジメントの質の向上及び人材確保の観点から、第9期介護保険事業計画期間を通じて、包括的な方策を検討する必要がある。

その際には、法定研修のカリキュラムの見直しを見据えた適切なケアマネジメント手法の更なる普及・定着を図るとともに、オンライン化の推進や受講費用の負担軽減を含め、研修を受講しやすい環境を整備していくことが重要である。さらに、法定外研修やOJT等によるケアマネジャーの専門性の向上を図ることが重要であり、国としても周知を図っていく必要がある。加えて、各都道府県における主任ケアマネジャー研修の受講要件等の設定状況を踏まえ、質の高い主任ケアマネジャー養成を推進するための環境整備を行うことが必要である。

また、介護サービス全体として、科学的介護が推進されているところ、ケアマネジメントについてもケアプラン情報の利活用を通じて質の向上を図っていくことが重要である。

ICTの活用状況などを踏まえて更なる業務効率化に向けた検討を進めていくことが重要である。ケアプランの作成におけるAIの活用についても、実用化に向けて引き続き研究を進めることが必要である。

公正中立性の確保も含めケアマネジメントの質を向上させていくためには、ケアマネジャーが十分に力を発揮できる環境を整備していくことが重要であり、上記の業務効率化等の取組も含め、働く環境の改善等を進めていくことが重要である。

また、現在、マイナンバー制度を活用した「国家資格等情報連携・活用システム(仮称)」の構築について検討が行われているところであり、ケアマネジャーに関する資格管理手続の簡素化等に向けて、こうしたシステムが活用できるような環境整備が必要である。

ケアマネジメントの諸課題に関する検討会設置について

ケアマネジャーは、要介護者等が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識及び技術を有する者として、介護保険制度を運用する要として重要な役割を担っている。

一方、現場で従事するケアマネジャーの人数が減少する中、ケアマネジャーが現場で対応している利用者像は多様化、複雑化しており、ケアマネジャーに求められる能力や役割はさらに増している。

こうした中で、「介護保険制度の見直しに関する意見」において、「ケアマネジメントの質の向上及び人材確 保の観点から、第9期介護保険事業計画期間を通じて、包括的な方策を検討する必要がある。」とされたところ、 ケアマネジメントに係る課題を包括的に検討し、具体的な方策を講じるための検討会を開催する。

主な検討事項

ケアマネジャーの業務範囲の整理

主任ケアマネジャーの役割の明確化

ケアマネ試験の在り方

法定研修の在り方

AI・ICT等の活用

ケアマネジメントの質の向上・評価

R6.3 介護保険部会へ報告

R6.4~7検討会の開催(月1回計4回程度)
R6.秋頃検討会中間整理
R7.4以降介護保険部会での制度改正議論へ反映