ファシリティマネジメントの重要さが伝われば幸いです。コンサルタントとお客様のやりとりです。

コンサルタント:現状のエネルギー関連の設備と状況を確認したいので図面を見せてくだい。セントラル空調になっているんですね。
 
法人:太陽熱を利用したソーラー吸収冷温水機、暖房熱交換器を使用しています。太陽熱の不足分は、灯油を使用しています。もちろん、機械の稼動には電気を使用しますが、インバータ装置を入れて制御してます。
 
コンサルタント:電気代を見た感じでは、この規模にしては随分高い気がするんですが、どこかで使いすぎているんでしょうかね?基本料金が特別高すぎるわけでもないですし、、、ソーラー吸収冷温水器と暖房熱交換機を加えて、らにインバータも入れて削減しているはずなのに通常の1.5~1.7倍の料金ですよ。
 
法人:実は、建設時にOO床の特養を建てる予定だったのですが、結局はOO床になってしまい、その後の増築を視野に入れて建設しているのでエネルギー機器がオーバースペックなんです。インバータを入れて多少は改善れたんですが、それでもこれだけ毎月掛かってしまうんです。
 
コンサルタント:確かにこれだけのスペックだと100床の特養であっても余してしまいますね。リゾートホテル並みの機器です。本体の基礎代謝が高すぎるので、こんなに掛かっているんですか。毎月60万円以上捨ててる状態ですからね。少しでも早く手を打ったほうがいいですね。
 
法人:分かってはいるのですが、本体がこれでしかもセントラル空調なのでほとんど手の打ちようがないんです。また、水道管からの水漏れも数か所出てきてるんですが、漏れて天井や壁に症状がでているところしかわからないので非常にリスクは感じています。
 
コンサルタント:定期的に、水道管に薬剤を流して掃除したり高圧洗浄したりしていますか?
 
法人:したことがないです。
 
コンサルタント:特養なんかの建物は40年以上持つ前提で作られてますが、水道管の水漏れがあると建物そのものの寿命が一気に縮まってしまうので危険です。すでにこれだけ水漏れしているのであれば、高圧洗浄しても耐えられなくて逆にパイプが破損してしまう危険の方が高いです。
 
法人:らに欠陥工事がれていて、種類(強度)の違う金属を継ぎ目に使っているので、そこから漏れてきてしまっているのもあります。
 
コンサルタント:更新にも費用は掛かりますが、ランニングコストでこれだけダメージがあるなら徐々に入れ替えていったほうがいいでしょう。そもそも施設自体が使えなくなってしまいますし。更新していくにしても補助金の申請もこちらで出来ます。30%は出ますので、1億なら3千万です。バカにならない金額ですし、法人が申請することもできますが、膨大な資料を準備したあげく殆ど申請が通ることはないです。国家認定のエネマネという資格があるのですが、そこに任せてしまったほうが断然賢いです。確実に申請も通りますし。セントラル空調を潰すのか・生かすのかという判断も含めて、一度持ち帰らせていただきます。専門家とも打ち合わせもして、最適なラインを提案できるようにしますね。
 
法人:よろしくおねがいします。