3月1日の「経営企画」のレジメの1枚目です。

はじめに

経営は、その難しさを増している。私立の一般病院は4割が赤字。社会福祉法人は3割が赤字で、かつ、毎年300法人が赤字に転落している。介護事業を行なっている株式会社の、実に6割が赤字になっていると言う専門家がいる。ただし、経営は、その難しさを増している。と言う言い方は、正確に言えば、そうではない。正確には、「こんなチャンスは二度と来ない。」と言って、強くの事業計画を作っている経営者がいるのも事実で、何も考えないで過去の成功体験を撫でるように経営者には、その難しさを増している。と言うことかもしれない。

今回、経営を企画する、経営企画室のセミナー講師をご依頼いただくことになり、今までの経営企画室の役割だけではなく、どのように、「より良い経営を企画するか。」にフォーカスして企画することとしました。

例えば、宮城県仙台市と言う東北の中心都市があります。現在の介護保険のサービスと点数から計算すると、2015年580億円が市場規模です。この街は、日本の中でも数少ない、大きく市場が拡大するのです。どれくらい大きくなるかと言うと、2055年まで需要は一本調子で上がります。そして、ピーク時には、現在の2倍の1200億円です。そんな大きな介護保険の市場があるにもかかわらず、地元で最も大きな社会福祉法人の事業規模は、50億円に達しないのです。

では、今、仙台市で何が起こっているか。仙台市以外の日本各地で激戦を勝ち抜いた、経営力のある法人が数多く入ってきています。例えば、札幌から、東北から、東京から、福岡から、全国展開している大きなグループ法人まで。多分、10年もすると、仙台のトップ5のうち2~3は仙台市以外の法人が名前を連ねているのかもしれません。

いよいよ、医療と福祉業界も強い経営をしている法人は、地域と言う概念からボーダレス化(境界がなくなる。)という考え方となり、医療と福祉の連携という言葉から、「医療福祉結合時代」(結合:合わさって一つになること)を迎えている。このように変化が急速に進む中、日々の経営や運営の追われる事務長・本部では、長期の視点や法人の問題のコアに対して、経営的視点でアプローチするのは、難しい。

WJUは独自の視点から、現在の医療と福祉の経営や現場で仕事をする中で、「法人の経営課題に対し、法人経営の様々要素を学習した上で自法人の経営を企画する専門部署、または職員が必要。」と提案し続けている。法人は、大きければ生き残り、小さいと消滅するということはない。法人は、企画する力があれば生き残り、無ければ、どんなに大きくとも環境の変化に呑み込まれる。

本日は、経営企画について理解を深め、皆様の法人経営を考える端緒となれば幸いです。

本間 秀司