はじめに
これほど事務長・本部機能の重要性が注目される時期はないと考えています。私は、様々な地域・法人様にコンサルティングをご支援しておりますが、優秀な経営を実践している法人は、医療法人であれ社会福祉法人であれ株式会社であれ、優秀な事務長が存在していることを知っています。
また、なぜ、「今」、優秀な事務長及び本部機能が必要なのか? それは、今、「強い経営」が求められていること。そして、今、「変化」が求められている時だからです。もし、今から20年前の経営環境であったなら、強い経営も変化も必要としなかったことでしょう。しかし、今は2021年です。ゴールの2040年から逆算すれば、「あと20年」と残りわずかです。この期間で、地域によっては2060年までが決まってしまうと考えれば、その重要性が理解できるはずです。
人間は、変化を怖がります。コンサルティング会社であるWJUのスタッフでさえ、「今、上手く行っているのだから、何も、リスクを負って新しいことをしなくても。」と言います。人間とは、そうしたものです。しかし、今の経営環境は、下りのエスカレーターを早歩きで昇っていかなければ、下へ下へと下がってしまう厳しい環境だということは、施設という「箱」の中にいるだけでは分からないものです。
本日は、今、求められている事務長・本部機能、そして経営企画機能をお伝えできればと思っています。優秀な事務長・本部機能が存在すれば、2040年までに地域でポジションを取ることもできることでしょう。しかしながら、言うは易し、行うは難し。いろいろな法人さんでの仕事を通して分かることは、ひと昔とは比べものにならないくらい経営が難しくなっていることです。そのため、事務長・本部機能に求められる力量は高く、従前の学習では、とても2040年までにポジションを取ることは難しいと思われます。
この様な、極めて経営が難しい時期を迎え、院長や理事長を支える事務責任者の力量を時代仕様にアップさせ、本部機能を強化させることこそが、法人のサステナビリティ(持続可能性)を実現し、ゴーイングコサーン(継続法人の前提)要件を満たす条件です。本日は「真の経営」を理解した事務責任者、本部機能づくりについてご説明させていただきます。