トンガの海底火山の噴火は、1000年に1度の規模だったそうですね。
日本では、「3.11は平安時代以来」ということでした。
いつ巡り合うのかは、もはや神様の領域なんで、我々にできることは、災害対策とBCPですね。
このブログをお読みの皆様はお分かりの通りです。「災害対策とBCPは似て非なるもの。」です。
「トンガは通信インフラが遮断され、被害の把握や安否確認が難航。噴火した火山は昨年12月ごろから活動が活発化しており、一部の専門家は『1000年に1度』の大規模噴火との見方を示している。 」
「噴火したのは、トンガの首都ヌクアロファの北方約65キロにあるフンガトンガ・フンガハアパイ火山。報道などによれば、噴火の地響きが数分にわたり続き、火山灰や煙などが上空に噴き上がった。」
「噴火による衝撃波は約1万キロ離れた米アラスカ州にも伝わったという。」
「トンガ全土に津波警報が発令され、SNS上では津波が建物を襲う様子や、避難する人々の車で渋滞が起きた様子が伝えられた。バヌアツでは最大2.5メートルの津波が報告されたとの情報がある。」
危機管理という考え方
危機管理マネジメントシステムにすることが重要
「防災対策」「BCP」「リスクマネジメント」は違うもの。多くの場合、この3つを総称して「危機管理」という。それぞれに対応しなければならない。
防災対策・BCP・リスクマネジメント
防災対策:災害にテーマを絞り、予防措置と復旧のために何をするかを考える対策。
→ 対策範囲を特定して、対策を行う。
BCP:想定外の事態が発生した時に、法人が生き残るための計画。生き残り計画のベストプラクティス。
→ 今まで想定外であったものを想定内に変えて、対策を行う。
リスクマネジメント:リクマネジメントはハザードや損失を組織的活動によって、回避または低減もしくは移転する活動。(ハザード:危害の発生源・原因のこと)
→ 災害対策・BCPを想定内にするために行う活動。
→ 文書化され訓練される。
医療機関・福祉施設がBCPを行う意義
- 事前の備えによる対応力の低下を抑制
非常時の組織体制を事前に計画することにより、災害時の対応力の低下を抑制。
- 対応力の早期回復
災害時に必要な業務に優先順位をつけておくことにより、対応力の回復時期を早める。
- 対応力の増加
継続すべき業務と縮小できる業務をあらかじめ区別することにより、対応力を一定レベルまで増加させ
る。
- 災害拠点病院への患者数の抑制
BCPにおいて、近隣医療機関・福祉施設と連携した役割分担(重症度に応じた患者の受入れ)を事前に決めておくことで、災害拠点病院における患者数を抑える。
- ステークホルダーに対する信頼
医療機関・福祉施設は地域の防災拠点であると同時に、「独立した一法人であり、自力で生き残らなければならない法人である」。BCPの構築は金融機関を始め、その医療機関・福祉施設をサポートしているステークホルダーに対し、事業継続の観点から必要不可欠なマネジメントシステム。
演習1
みなさんが東京ディズニーランドの社長だとします。
浦安の全サイト(東京ディズニーランド、東京ディズニーシー、ディズニーホテル)が何らかの原因ですべてが海に沈んでしまいました。
この絶望的な状況に直面し、どうしますか?「しょうがいない」とあきらめますか?
BCPを行う経営上の意義
サービスの提供と安全確保と安否確認を同時に行うことで利用者・行政から契約を切られないようにする計画。災害対策のような復旧対策ではない。復旧を急いでいるうちに「お客様がいなくなる」BCPは、「この時間をすぎるとお客様から切られるビジネス環境を把握・対応する計画」
BCPのゴールまでの対応策
予め想定した復旧(ゴール)のために垂直立ち上げする活動がBCP
それまでの対応策
- 二重化
- 代替え
- アウトソーシング
- 新シフト
- 在宅業務化
BCPが発令される時ってどんな状況?
原発にテロ攻撃があり、原子炉が損傷、大量の放射性物質が放出された。
理事長とは連絡がつかない。
各施設長は現状把握でパニック状態。
BCP担当の号令により、管理職一般職は訓練どおりに活動開始!