川崎市にある社会福祉法人で元理事長が少なくとも8億円を私的に流用したとされる問題で、法人への監査を行ってきた川崎市は「監査が前例踏襲的に行われ、実効性のある指導ができていなかった」とする検証結果をまとめた。
川崎市にある特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人「母子育成会」は去年5月、元理事長が少なくとも8億円の資金を私的に流用していたと発表していた。これを受けて市は法人への監査が適切だったかなど弁護士など外部の有識者とともに検証を進め、14日報告書を公表。
監査の実態について問題が発覚する7年前から法人の経営状況が厳しいことを認識していたにもかかわらず、十分な指導や助言を行わず前例踏襲的に続けられたと指摘。さらに運営に重大な問題がある際に行う「特別監査」への切り替えを検討することもなく、改善に向けた実効性のある指導が行われていなかったとしています。
複数の市の退職者が法人の役員などに就任していたことについては監査への影響など不適正な点はなかったとした。川崎市健康福祉局企画課は「形式的なチェックに陥り突っ込んだことができず、反省すべきところがある」と話している。