以下のメールと資料をお送りいただきました。「2/19の本間さんのブログ、大規模自然災害の中で育まれた日本人の心について力説している内容に共感します。そこで、私がいつも施設で死生観の研修に使用している文書『死生観について』をpdfにて送付いたします。ご参考になれば幸いです。」
本間から、庄子様に「ブログに載せて多くの方にお伝えてしたいのですが?」との問いに快くご了解をいただきました。
私はHMSエリートや法人様の中で行う、中核職員研修で「最も大事なのは『マインド(素)』です。物の見方と考え方の真ん中に何を持つかなんです。」と。私は福祉は中途入社組です。長く、営利企業向けに仕事をしてきたので、福祉業界で仕事を始めた時に戸惑うことも多く、悩む時がありました。そんなときに、庄子さんと出会いました。私はあることをきっかけに庄子さんと定期的に月1回、さまざまな話をする機会を得ることがありました。私には大変貴重な経験であり時間でした。「福祉はお金じゃないんですよ、本間さん。」と諭していただくことも多く、庄子さんを通して私がこの業界の魅力に引き込まれていくことになったのだと理解しています。元々、本間の家は坊主の家系が入っていて、死生観とか仏とかいろいろ聞いてはいましたが、庄子さんのように、福祉の心や芯があったわけではありません。何回も話をしている間に、あるとき、「分かった」と感じるときがあり、それから、私の仕事は変わったと理解しています。そして、それから、福祉の業界の方に受け入れられ、今があると理解しています。
私にとって庄子さんは大恩人でです。人間は出会う人で将来が大きく変わるものです。私がこの業界でこんなに仕事をさせていただけるようになるために、見えない何かが私を「庄子さんから教えを乞うように」と、その時期を見計らって出会いを用意していただいたのかもしれないと考えています。
以下、いただいたPDFをベタで打ちました。
死生観について
アルテイル青葉職員会議 園長 庄子
死生観とは、その字のごとく死ぬこと、生きること、すなわち、どう生きてどう死ぬのかという考え方のことである。生き方と死に方は、分離独立ではなく、生き方が死に方を決め、惑いは死に方が生き方を決めるというように切り離すことのできないものである。
Ⅰ 人の必ず通る道
生まれる、生きる、死ぬ。
1. 生まれる
自分の意志と関係なく生を受ける。
2. 生きる
自分の意思に基づき幸福を追求する。
3. 死ぬ
自然の摂理に基づき死を迎える。肉体が滅びる。
Ⅱ 死生観の歴史的背景
1. 死亡の原因と思想との関係
① 動物に襲われる。 = 自然崇拝。
② 病気。 = 病をいやしれくれたり、前世や現世の罪に対する罰を与える存在。
③ 戦争等で身内が殺される。 = 苦しみ恨みを救ってくれる存在。
④ 老衰。 = 生命の不思議。
人間の力の及ばない出来事、人間の考えを越えた大きな存在 = 神仏
2. 近代における自然科学の発展
① 病気の原因の解明
② 自然現象の解明 = 進化論
人間の思考で理解できる 神を排し人間の力を信じる 唯物論
Ⅲ 日本人の死生観
1. 自然を受け入れる
地震、噴火、台風。洪水等が多い
四季がはっきりしていて美しい 諸行無常、天然の無常
他人を救う、慎み深い
2. 死を受け入れる
花と散る 人に迷惑をかけない
美しいまま死ぬ 人のため、社会のために尽くす
3. 信仰や思想ばど生きる支えとなるもの
お祈り
儀式、行事
優しい言葉
笑顔
「自分のことをよく理解してくれる人と過ごしたい。」
「自分のことをよく理解してくれる人に看取られて死を迎えたい。」