二宮金次郎 episode 2「飛翔編」(3もあります。また、元気なときに)次回、最終回を迎えます〜。

二宮家を再興した金次郎に、小田原藩士の名門服部家から、「当家の財政を立て直して欲しい。」との依頼が来ます。当然、一地主である金次郎は固く固辞します。しかし、服部家当主は諦めない。何度もお願いにきます。

そして、金次郎は根負けしたのか引き受けます。条件は、一切、口を出さないこと。農民が武士の名門の家を建て直すなど前代未聞、周囲は驚くばかり。入ってみると、そこには、収支感覚のない、経営とは程遠い運営が行われていました。←お武家様と社会福祉法人、お殿様と理事長、なんだか姿がダブりませんか?( ← 意見には個人さがあります。) そして、特に、奉公人の収支に関する意識の低さに驚かされるばかりです。← 教育訓練がない結果です。ここもなんだか姿がダブりませんか?( ← 意見には個人さがあります。)

さて、どうしようか? と考えた金次郎は、「確実に俸禄は入ってくるわけなので、出ずるを制すればいいのだな。」「そうだ、服部家に管理会計と中核職員研修を入れよう。」← ここは完全なフィクションです

金次郎は、徹底的に無駄を省きにかかります。そして、奉公人を集めて節約を説くのです。当然、これでめでたしめでたしとなるわけですが、現実はそうはゆきません。何度も行燈(あんどん)の明かりをけしてまわっても、食材を無駄にしてないか見回っても、いっこうに、奉公人たちの仕事ぶりはかわりません。金次郎はまだ25,26歳で、奉公人にしてみれば「あの若造が偉そうに、、」となるわけです。

金次郎は困りました。そして、セミナー参加料+旅費交通費合計で金4両(お蕎麦一杯16文換算で計算して)のHMSエリートに参加することにしたのです。← ← ここは完全なフィクションです

あるとき、金次郎はハタと気づきます。そうだ、人には「感情と勘定」があるのだと。そして、かれは、奉公人を集め、こう宣言します。「節約したものには、節約した分、報酬金をだす。」最初は怪訝そうな奉公人たちは、努力すると報われる制度と努力して考える面白みから、みるみる顔つきが変わり、動きが軽くなり、自分たちから提案するようになったのです。当然、結果に現れます。数年のうちに服部家の借財はなくなり、蓄えができるまでになったのです。① 健全なガバナンス、② 管理会計、③ 中核職員研修(人材育成・教育訓練)、④ 人事考課制度、おそるべし〜 ← 経営はやっぱここなんですよね。← 失礼しました

 

だから、「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である。」私が最もしびれた名言が生まれたんですね。← 経営者は働く人に「感情と勘定」があることをしっかりと理解する必要があります。人の役に立つ仕事だからお金は二の次ってわけにはゆかないのです。ちゃんと評価して、渡すべき人には渡さないといけません。人事制度、人事考課制度、給与制度は業績に直結するんです。← どうして伝わらないのかと、、、。人事制度はコンセプトでまったくアウトプットが変わります。経営者は、こんなに大事な人事制度、人事考課制度、給与制度で何がしたいのかと考えてしまうときがあります。あまりに人事制度を軽視している経営者が多いので。← 愚痴です。

 

金次郎さん、英傑ですね。人は理屈だけでは動かない。どのように、「物の見方と考えかた」「マインド(素)」を伝えるかですね。そして、どのように「感情と勘定」にアプローチするかです。

そして、金次郎には、さらなる大きなプロジェクトが持ち込まれることになるのです、、、、つづく。

 

 

episode 1「立志編」

「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である。」私が最もしびれた名言の一つです。

あまりに「粋」で、「通」で、「おしゃれ」で、「やられた」感満載で、どんな表現をしてもこの名言を表現できないです。HMSエリートに来た人たちは、「ああ、そういえば、そんなことを、、」と言うかもしれません。私、二宮金次郎さんが大好きです。そして、かなり好きです。

理由は、彼は、ただ、蒔を担いで本を読んでいた人ではありません。学校の銅像では、「勉学の尊さや重要性」を語る上で使われるのですが、私にとっては、経営者としての「物の見方と考えかた」と、経営の根幹をなす、すべては「マインド(素)」で決まる、という理念を持ち、この信念をもって活動した江戸時代の経営コンサルタントとして尊敬しているからです。

元々は裕福な家の出ですが、洪水で田畠が流されたことをきっかけに家は没落。その後、父と母が相次いで死に、幼少期に親戚に預けられる境遇になります。しかし、持ち前の勤勉さとアイデアで、若くして、(たしか23,4歳)で先祖の田畠を買い戻します。これだけでも立派です。

不遇の時代(親戚に預けれたら時)に、畑仕事をして、さらに、+薪を売り歩くことで収入を増やす。要するに休みなく働くわけで時間が無い。そこで、薪を運ぶ間に本を読んでいたのです。これが銅像の元になりました。夜、部屋で勉強をしていると預けれらた家の主人に「油がもったいない!」と行燈(あんどん)を消されたのですが、菜の花を畑に植えてそこから油をとり勉学の明かりを確保したという人です。ちなみに、家主が悪いわけではありません。理由は、当時、農民に学問はいらないというのが当たり前でしたので。ここの家主はけっして底意地の悪い人ではありません。

彼がすごいのは、① 小さな田を買う。② その田を小作にだす。③ 荒地を開墾する。④ 開墾した田を小作に出す。⑤ ②③④を繰り返す。⑥ 空いた時間で薪を売る。ついには先祖の田畠の全てを買い戻す。すごくないですか、この企画力。

この人、不撓不屈の人なんです。そして、創意工夫の人なんです。さらにいうと、原理原則の人なんです。HMSエリートの演習でこのような問題があります。「あなたの座右の銘を教えてください。その理由を教えてください。」← 教材を持っているHMSエリートの人は、3回目の教材の演習を見てください。

ちなみに、私に座右の銘が書いてありまして、「原理原則 創意工夫 不撓不屈」です。← 金次郎さんのことがかなり好きな理由がお分かりいただけるものと存じます。

さらに加えると、憧れの人は、二宮金次郎さんと上杉鷹山さん松下幸之助さんです。← 上杉家は佐渡の本間家を滅ぼした、上杉景勝と直江兼続の家なんでかなり複雑なわけですが、上杉鷹山さんは憧れの人(憧れとは「こんな人になれたらいいが、到底なれない。」)です。本間家が滅ぼされたのは500年前の話です。付け加えますと、酒田の本間家は相模に国の海老名市あたりに領地があったころは一つの家だったようですが。

そんな優秀な人なもので、次の大きな転機(仕事)が待っているのです。← 世間は見ているということです。コンサルタントとしては「そうね、言い訳できないね。世間の人はみているんだよね。肝に命じたいと思います。」

その話は続く、、、、

今日は、疲れが取れなくて書き続ける気力がありません、、、

マインド:ものごとを肯定的に考える心の有り様。

二宮尊徳(にのみや たかのり) 通称:二宮金次郎
生誕:天明7年7月23日(1787年9月4日)
出身:相模の国 小田原藩(神奈川県小田原市)
江戸時代後期の農政家・思想家
加えます:人格者 経営コンサルト 政治家 私の憧れの人 信用金庫の元を作った人 苦手科目は奥さんだった人 ← 本間の偏見です。(すみません)