今日はWJU監査法人のセミナーでした。90分お話をさせていただきました。

本間は、社会福祉法人に求められる内部統制のうち、厚労省令の内部管理体制(内部統制)と全社的内部統制の話をしました。今日は、そのうち厚労省令の内部管理体制(内部統制)について少しお話ししたいと思います。

 

この内容がどれだけ社会福祉法人さんにとって大変なのかお分かりいただけると嬉しいのですが。多くの法人さんは関心がありませんものね、、、、、困っています。以下のように定款に書くように求めていることを知ってますか?

札幌市のモデル定款から抜粋しました。この第17条だけみても分かります。WJUが書いたものではなく、札幌市が書いたものです。

(理事の職務及び権限)

第17条 理事は、理事会を構成し、法令及び定款で定めるところにより、職務を遂行する。

2 理事長は、法令及びこの定款で別に定めるところにより、この法人の業務を遂行し、業務執行理事は、理事会において別に定めるところにより、この法人の業務を分担執行する。

3 理事長及び業務執行理事は、3カ月に1回以上、自己の職務の執行の状況を理事会に報告しなければならない。

お分かりになりますか? 2では、理事に「業務執行理事になる」ように求めています。そして、「業務を分担して遂行する」としています。そんな理事の人いますか? 3では、しかも「理事長及び業務執行理事は、3カ月に1回以上、自己の職務の執行の状況を理事会に報告しなければならない」。

よろしいですか? 法人は「定款自治と自己責任」なんですよ。「3か月に1回以上、自己の職務の執行状況を理事会に報告しなければならない」のです、来年の4月から。そして、そもそも内部統制規定がない、だいだいにして。かつ、理事会運営規定と評議員会運営規定もない。かつ、厚労省令の内部統制では、内部監査を行わければなりません。どうしますか?もう、11月になりました。法の施行は来年の4月です。厚労省は真剣にもう一度考えた方がいいのではないかと思います。

 

本当に伝わらないのです。たぶん、これを読んでいる方の多くは、「社会福祉法人大変になったな〜、以上! さあ、寝るとするか、明日も現場はてんてこまいだ。」ってことになっているでしょう? お付き合いするコンサルタントや顧問を間違えない方がいいですよ。