噛み合わない会話

Aさん「保育部門のOOOです。」

本間「こちらの法人さんは保育攻めるねー。人集まるの?」

Aさん「難しいです。人は取れないし、今も辞める人を引き止めるのに必死です。」

本間「どうして?」

Aさん「給与が安いから。」

本間「へー、何に比べて。対比表はあるの?」

Aさん「こんなに頑張っているのに、この給与って言われます。」

Aさん「法人が頑張りを分かってくれないんです。『頑張ったね』の声を理事長にかけてもらいたいんです。」

本間「理事長が声をかけないのがいけないの?」

(中略)

本間「言いたいことは分かったから、ねえ、少し考えてみない。介護、障がい者サービス、保育の質は誰が決めるの?」

Aさん(驚いて)「えーー。」

本間「だからさ、保育サービスの適正なサービスレベルと過少サービスレベルの境目はだれが決めるのさ。」

Aさん「それは、、、保護者、、、」

本間「じゃあ、保護者が「まだ足りない。まだ足りない。」って言ったらそうするの?」「死んじゃうんじゃないの?」

本間「あれ、ひよっとしたら、職員が辞めてゆくのは法人のせいではなく管理者(Aさんたち)のせいじゃいの?」

Aさん「、、、、、、、、、。」

本間「適正なサービスと過少サービスの境目を管理者が示さなかったら、現場の職員はどこまで頑張ればいいのか分かんないじゃん。」

本間「じゃあ、さっきの答えね、介護、障がい者サービス、保育の質は国の財政が決めるんだよ。」「だって、子供のスポーツが好きだから、スポーツの強豪校にいれよう!って言っても家にお金がなければできないだろうさ。」「社会保障関係の費用は決まっているわけで、その範囲で考えてねっ意味じゃないの? 残業80時間以上してもやれって言うのかね?」「できる範囲で保護者の方も納得できるように行うのが正解なんじゃないの?」「あとは、どうやって納得してもらうかでしょう?それが証拠に頑張れば頑張るほど単価が上がるようにはなってないでしょう?」

Aさん「あー、そうですよね。」

本間、「だから、管理者はしっかり考えてみんなを導くことでしょうよ。考えないから『必死にやりました。』ってことになるんでしょう。」

本間、「あと、理事長が声をかけないのが悪いの?ホントか〜?だって、理事長がBさん、『頑張ったね、ありがとう。』って言って、忙しいからAさんに声をかけないで帰ったらどうするの?」「Aさんは、さらに怨嗟の炎に包まれるでしょうよ。」「理事長は組織に対してビジョンを示すのが仕事。みんなにがんばったねって声をかけるのは部長の仕事。あなた、理事長に部長の仕事しろっていうつもり?」

Aさん「とんでもない。」

本間「もっといろいろ考えなさい。」

Aさん「はい。」