【法人の風土(カルチャー)】
グループは0000年にOO所を開所して以来、これまでの間、OO地域に根差した医療サービス・介護サービスを提供している。また、現医療法人理事長は、これまでのOOOの思いを大切にしながら、新しい医療技術やICTを積極的に導入するなど、さらなる成長と変革を目指している。
しかしながら、OOOO年、これまで長きに渡りOOOとしてグループ全体のさまざまな管理していた職員の退職したことにより、本部業務の停滞、本部機能の低下を招いているだけでなく、次の本部を担う人材が育っていないという大きな問題に直面することとなった。
今回の職員インタビューを通じ理解できることは、これまでの本部業務は、前事業本部長が一人で抱えていたために、本部の業務分掌表および業務担当表、各業務マニュアル等も整備されていなかった。そのため、職員一人ひとりには本部業務の全体像が見えておらず、都度、与えられていた個々の業務を遂行することが責任とされていた。
そして、明確な業務分掌を整備していなかったことは、「自分の担当がよければ」、「自分の業務さえしていれば」、「それは誰かがやるだろう」、「最初に話を聞いたものが対応すれば・・・」という「自分最適・部分最適」の風土(カルチャー)を生むこととなり、それによって本部職員一人ひとりのモチベーション・質・意識・技術に大きな「差」を生むこととなった。
【法人の問題点】
職員インタビューを通じ、経営陣が、これまでの歩みや思いを大切にしながら、新しい医療技術やICTを積極的に導入するなど、地域に根差した医療・介護を提供していることに疑いの余地はない。また、職員の働きやすい職場環境を整備するため、短時間正社員制度の導入や認定制度の取得を積極的に進めていることは大いに評価できる。
しかしながら、あらゆる本部業務に定義がなされていないため、今回、インタビューで話を聞いた本部職員から「どこに相談すればよいのか分からない」、「いきなりOOOに相談するのは・・・」といった不安の声が出ているだけでなく、他施設・他部署の職員からは「OOOOが退職してから誰に言えばいいのか・・・」、「誰がどういった業務を担当しているのか分からない」といた声が聞かれている。
また、OOOOのポストが空席のままであるために、本部内の統率および他施設・他部署との連携が取れていないため、本部内外からは不満ともとれる声と心配する声もあがっている。
OOOOOは、在職中一人で多くの業務を担い、さまざまな対応を一人で行ってきたため、日頃から次世代の育成が行われておらず、退職時に行われる引継ぎも十分な時間がかけられることはなかった。
さらには、OOOOOは比較的若く、十分な経験値もないため、本部が機能不全に陥ることとなった。