私、本当によく言われるんです。「どうしたら、コンサルタントになれますか?本間さんは、どんな勉強をするのか?」と。私は「例えば、好きなスポーツがあるなら、誰よりも精緻に分析して、相手が分かるように説明できないといけないよね。」と話をします。「誰よりも精緻に話ができる訓練をすることかもね。まずは。」と答えます。← コンサルタントになるための学習方法の話です。伝える力等の話とは別です。
では、事例です。ここからです。私はサッカーの専門家ではありません。また、意見には個人差があるので、悪しからず。
2017年8月31日の 日本ーオーストラリアの試合は、日本の戦略、戦術の勝利だった考えます。
戦略は、「中盤の守備と3バックの裏を取る」だったと思います。
まず、戦略どおり中盤の3枚はしっかり自分たちの使命を果たしていた。相手の陣形は、中盤に極端に多くの人数をかけるものだった。しかし、その後ろが3枚(DF)。日本はここを狙っていた。日本の陣形は4−3−3。相手が3バックだったんで、ボールを奪ってから素早く相手の3枚(DF)の裏をを使えたら決められるし試合に勝てる。そのためには、4−3−3の中の3が勝負になる。そこに、長谷部、山口、井手口を置いた。日本は走り勝ったとも言える。
守備は、乾、井手口、山口がホント効いていた。とてもハードワークしていた。とても寄せが早く複数で囲んでいた。相手はその速さに対応するべく、早く動こうとしたしボールを早く運ぼうとしたが、いつも相手しているチームとは一段違う日本のスピードに戸惑い、精度が悪くミスを連発していた。この寄せの速さと複数での対応が相手のチャンスの芽を摘んでいたと言っていい。
そして、試合が始まりすぐ気ついたことは、オーストラリアの最大の欠点はDFも中盤も意外と走らないし動きが鈍い。早く動くボールや走る選手からマークが外れる。なので、日本のアタックは早くボールを動かす戦術だったように思えた。なんで、酒井が何度もフリーになった。これが継続できて、センタリングの精度が上がり、走り込みのタイミングが合えば、「今日は勝てるかもしれない。中の3枚がへばって走れなくなる前に点が取れれば。」。「そうか、だから、足の速い浅野なんだね、岡崎じゃなくて。」。「でも、走り勝つなら原口だろうに?なんで、乾なのかシュート力で1点かな、、」。
ボールを奪うと、ボールの運び方は2点。一つは大迫に預けてサイドの酒井を上がらせる。もう一つは、中盤でボールを奪い、素早く、両サイド(長友、酒井)があがる。上がらせたら、ボランチがフォローして、ボールを相手ゴールに向けて運び、大迫がゴール前ではってバックスを引きつけ、足の速い浅野や乾がバックスの裏を取る戦術だった。
あとは、キーパーとバックスの間にボールを入れて、合わせる。ドンピシャで決まったのが、長友ー浅野の一点目。2点目の井手口は、オーストラリアの弱点である早く動かれたら弱い点をついて、ステップしながらDFのマークを外し、ズドンと一発。なかなかあんなシュートは打てないもので、すごい21歳ですね。
ハリルホジッチさんの試合を見ていると、サッカーが好きな方が分かるはずです。全試合、違う戦い方をしていることが。例えば、オーストラリアとの試合です。前回のアウェイの試合と昨日のホームの試合を思い出してください。全く違う戦略と戦術でした。
私は、彼が勝負師で、この手の人は日本人には理解が難しいだろうなと。