2025年が過ぎると、8050問題が顕在化します。
そして、8050のうちの50の中に、障がいを持った人たちがいます。
いずれ、社会問題化します。そのあと、一気に、障がいサービスの予算が激増すると考えています。
3月17日のレジメから
現在、日本では、障がい者の総数は964.7万人で人口の約7.6%に相当します。身体障がい者は436.0万人、知的障がい者は109.4万人、精神障がい者は419.3万人です。しかし、総合自立支援法のサービスを利用している数は約125万人で、障がい者全体の13%に過ぎません。当然、精神科病院等に受診している精神障がいの当事者も多くいるため、一概には言えませんが、多くの障がい者が在宅で親御さんに介護され、かつ、法律や行政によって、適切な支援のないまま年齢を重ねている状況です。
そして、今、大きな問題が顕在化しつつあります。それは、障がい者の高齢化と障がい者を在宅で支えて来た親の高齢化、老障介護の問題です。2019年現在、障がい者964.7万人の半数に当たる 501.6万人が65歳を迎えています。そして、その親世代の多くが 85歳~90歳の後期高齢者となり、自らが介護を必要とする年齢を迎えようとしています。
厚生労働省は、今後、障がい者の在宅介護をする親世代が介護を必要とする世代になり、その家々に障がい者が残されることを起因とした様々な問題が起こり得ることを想定しています。そのため、介護保険と総合自立支援法の相互乗り入れを行うことや、地域共生社会の実現と地域包括ケアシステムの中で障がい者政策を行うことを考えています。しかし、これらの対策は、現実にこれから起こるであろう諸問題の抜本的な解決にはならないと考えます。