これ、ロンドンの大英博物館の前のお店で、フィッシュアンドチップスを食べているところです。
写真を2枚よく見ていただくと、私と庄子会長が議論をしてて、ミック・タバキャーがなんとなく気まずそうにしているのが分かるでしょうか。もう一枚には、人格者の渡辺理事長が「俺は話を聴いてて庄子会長のお話に賛同します。」と私にお話しいただいているところです。
私と庄子会長は自らの意見を「絶対に」相手に譲りません。タバキャー理事長は、「同じことを言っているのに、なんでこんなに離れた話に聴こえるのかなと思っていますが、、、」と。
私は、10年くらい前でしょうか、初めて庄子会長とお会いさせていただきました。厚労省の方を介して庄子会長とお会いしていろいろなお話をさせていただきましたが、はじめは水と油です。
私は、「今のままの社会福祉法人なら国民は納得しない。いずれ課税対象になる。いや、なくなるかも。」と言っていました。庄子会長は「社会福祉法人は必要なんですよ。なぜかというと、人には守られるべき尊厳と習慣があり、そこを守る人がいないといけないから。」と。「じゃあ、課税されている株式会社はどうなんですか?彼らはやっていないということですか?」と。「そんなことはないけど、社会には、社会福祉法人じゃなければ守れない人たちは沢山いるんですよ、あなたにはわからないかもしれないけど。」と。
終始意見は噛み合わず、「んー、分かりませんね。」「ああ、そうですか。」と。そして、議論は先鋭化していきます。そうすると、私の得意技であるディベートという刀を抜いて庄子会長を追い込んで行く、、、。本当に多くの話を長い時間を使ってさせていただきました。いつも、白熱していく議論を聴いていた厚労省の方は「まあ、まあ」とたまりかねて仲裁する感じで、「本間さん、庄子さんはね、社会福祉法人の立場であれば当たり前に話をされているんだよね。」といつも庄子さんの側に立って、庄子さんが場外に押し出されないように支えていました(笑)。
何回もの「本気の議論」は、お互いの考えを熟成させ、化学反応を生みます。やがてお互いの、心(理念)、マインド(思考回路)が変化し、化学式が書きかわり新しい分子構造を生んで、お互いを理解し尊重するように、お互いを助けるように書き換わります。
私は、「社会福祉法人に経営を教えよう。」庄子会長は、「社会福祉法人も経営に力を入れよう。」です。
そして、今回のロンドン パリ の旅のとき、「利用者の命と職員の命に優先順位があるか?」で激論になりました。久しぶりです。お互いに考えを譲ることなく1時間の本気の議論は持ち越されました。
私は、庄子さんに出会えたことは神様からの定めだと考えています。あんなに議論して、時には先鋭化する言葉にも、真正面から受け止めて誠実に答えようとする庄子さんは、最高のパートナーであり、最高の教師であり、最高の喧嘩相手です。
この関係は、お互いを認め合い、お互いに尊敬の念があるからで、生きてて、なかなか出会えない相手です。で、たまたま、試合会場は、ロンドンの大英博物館近くのフィッシュアンドチップスのお店で、居合わせたのが渡辺理事長とタバキャー理事長だったということです。
70人メールの会には、多くの若い経営者や経営者を支える人たちがいます。その人たちに「本気で議論できる人。終わればケロッとして楽しそうにしている人たちを作るように」と言っています。
でも、あれかな、庄子さんもちょっとお酒に負けるようになってきたかなー。酔った庄子さんは、議論のモードをディベートに切り替えたら外角のカーブには手を出すし、内角の直球には手が出ないし、フォークボールを投げればバットが空を切るんでちっとね(苦笑)。
この2枚、完全に戦闘モードの庄子さんと絶対に納得してなるものかの庄子さんです(笑)。そう、この日の夜、庄子さんの夢に、私、呼び出されたようで、「しかも、庄子さん、あれから3ヶ月経っているのにまだやっていないのか!」と言ったそうです。
次の日の朝、ホテルの横のスタバみたいなところで二人で「楽しかったねー、昨日。あれはさ、」とにこやかに話をしてました。